HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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黒薔薇VS黒薔薇2/93[王攵]瑰[王攵]瑰我愛

STORY

潜入捜査官のロイ・ケイ(レオン・カーファイ)とポー(ケニー・ビー)は、大泥棒のマック(サイモン・ヤム)が刑務所から脱獄し指名手配されたことで、マックの恋人である教師のチャン(劉嘉玲/カリーナ・ラウ)に近づく。さっそくチャンのアパートの隣に住むことになったロイだが、そこでひょんな事から知り合ったメリー(ヴェロニカ・イップ)に好意を持たれてしまい、付きまとわれてしまう。

その頃、チャンが二人の刑事と親しくしている事を知り逆上したマックは、隠しておいたダイアモンド“マレーの宝石”のありかの鍵をチャンから取り戻すため、彼女に近づくが・・・

REVIEW

あーーーやっぱりアホですねぇ(笑)。

1992年製作の『黒薔薇VS黒薔薇』の続編。っと言っても前作とは全然違う話。

前作で監督をしたジェフ・ラウはプロデュースにまわり、この当時まだ新人だったジャッキー・パンが監督を担当。

内容的に『黒薔薇VS黒薔薇2』というより『黒薔薇VS白薔薇』です。

ロイ・ケイ役のレオン・カーファイ以外は新たな出演者たちで新たに、ケニー・ビー、サイモン・ヤム、ヴェロニカ・イップ、カリーナ・ラウがこの物語のメインです。

フォン・ボーボーとウォン・ワンシーの姉妹弟子コンビが大活躍した前作に比べ少しパワーダウンした印象があります。あの二人がかなり最高でしたので、それに比べてという意味では力が弱いですが、それでもかなり面白かった。

前半はちょこちょことした笑いが点在。コメディのパターンが繰り広げられて、解っているのにクスってなるような笑いがよかった。

あと、時々入るミュージカルシーンが好きですた。大胆な恰好のヴェロニカ・イップとか、阿Bとカリーナのデュエットとか凄く好き。でも、やっぱ強烈なのはカーフェイの歌ですた。何か、前回よりパワーアップしてます。

個人的にはサイモン・ヤムが目立ち始めたあたりから、物語が面白く感じますた。

わし的に一番笑えたのはクライマックスあたりでしょうか。

ロイ・ケイとポーの上司の刑事とサイモン・ヤムがかなりウケるんだよねぇ。上司はコンタクト落としてからが最高に笑いますた。黒薔薇(人)と間違えてタンスと戦うし、全然違う方向に銃を向けるしでそのてんやわんやな展開にかなり大笑いしますた。

前作はフォン・ボーボーとウォン・ワンシーのアクションで大いに盛り上がりましたが、今回はカリーナ演じる白薔薇とヴェロニカ・イップ演じる黒薔薇がアクションを担当。しかも全身タイツ。

でもアクションの見せ場をサイモン・ヤムや他の役者にバランスをよく持たすためか、カリーナとヴェロニカ・イップのアクションは思ったより少なめ。その何度か見られるアクション自体もほぼアパートの一室での展開だったので、もうちょっと場所を変えてのアクションでも良かったんじゃないかなぁ。

却って、サイモン・ヤムが倉庫で見せる銃撃シーンが凄く良かった気がします。

と、まぁ文句を言いながらも、それでも十分に見せ場があるし盛り上がりますた。

それぞれのキャラクターは皆良かったけど、個人的にはサイモンさん演じたマックが好きですた。悪人なんだけど憎めないというか、変に面白いんだよねぇ。

そして、あの上司!あの上司の存在のおかげで、この物語がかなり楽しめますた。最高です。

やっぱり、前作の『黒薔薇VS黒薔薇』はかなりハチャメチャでコメディとしては最高に面白い出来だったと思う。破綻した内容なのに、それを補うパワーがあった。だから、前作とこの続編を比べると続編は見劣りするかも知れない。

でも、この続編もかなり面白いと思う。スタンダートな笑いとツボをくすぐる笑いがあって、大爆笑できるシーンは少ないけどこれは一つのコメディとして良作だと思いますた。

1993年製作/香港

監督:彭綺華(ジャッキー・パン)

出演:梁家輝(レオン・カーファイ)/劉嘉玲(カリーナ・ラウ)/鐘鎭濤(ケニー・ビー)/葉玉卿(ヴェロニカ・イップ)/任達華(サイモン・ヤム)