HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

プロジェクトBB/寶貝計劃

STORY

サンダル(ジャッキー・チェン)、フリーパス(ルイス・クー)、大家(マイケル・ホイ)の3人組は腕のいい泥棒チーム。「盗みはすれど非道はせず」をモットーに、強盗・強姦・誘拐などには一切かかわるまいと、固く自分たちを戒めてきた。だが、私生活に関しては3人とも問題山積み、鬱屈をかかえて負け犬人生を歩む男たち。だから不運に不運が重なっていよいよ追い詰められたとき、3人は自分たちの“掟”を破り目の前に転がっていたヤバい仕事に手を出した。それは「名だたる富豪リー家の、生まれたばかりの赤ん坊を誘拐してこい」というもの。難なく屋敷に侵入して赤ん坊を連れ出したまでは良かったが、運悪く警察の検問にひっかかり、大家は交通違反で逮捕。赤ん坊をかかえて逃げ出したサンダルとフリーパスは、大家が釈放されて出てくるまで2人で赤ん坊の面倒を見るはめになる。

REVIEW

やっぱりジャッキーには香港映画が似合う気がします。そして陳木勝監督と相性がいいのかも。前作の『香港国際警察/NEW POLICE STORY』も香港映画らしさと物語の面白さ、アクションとかなりよかったけど、わし個人としてはこの『プロジェクトBB』も好きなテイストですた。

基本ハチャメチャなジャッキー映画にしては(←失礼!)物語がちゃんと成立していたし、前半に笑い、中盤からアクション、最後にホロっとできる構成で展開は王道だけど、こういう展開こそがジャッキー映画らしくって好きだなぁと感じますた。楽しかった!

もちろん、香港映画ファンとしてはマイケル・ホイやユン・ピョウの出演も嬉しいかぎり、そして『香港国際警察/NEW POLICE STORY』同様、これからの役者さんたちの見せ場もちゃんと描かれていたのがよかったです。

だけど、ユン・ピョウ様、『エンター・ザ・フェニックス』の時も思ったんですが何故にあんなに太ったんでしょうか??ジャッキーよりもユン・ピョウの方が好きだったわしにはショッキングですた・・・

しかしながら、ジャッキーとユン・ピョウの泥警ゴッコは相変わらず息が合っていて楽しめますた。

マイケル・ホイも久々に見ましたが、すっかりおじいちゃんです。でもあの飄々とした雰囲気そのままな所がいいですね?。

その他にもチラホラと役者たちがゲスト出演していて、それを見つけるのが楽しかったです。阿Saのコスプレとか可愛かったし、特にニコ&ダニエル・ウーの会話はちょっとツボですた。

そして、“期待の新人”(←なんじゃそれ!笑)であるジャッキーの相棒を演じたルイス・クーもジャッキーに負けじと大活躍。思ったんだけど、この人シリアスな役も上手いけどコメディやると光る人だわ。コメディって難しいし、男前がやると面白さが半減するけど、そういったこと感じなかったなぁ。アクションもなかなかのもんですた。

そしてやっぱり見所はアクションシーン!

ジェットコースターから逃げ回るシーンも凄いけど、23階の室外機の上をジャンプしていくシーンにビックリ!わし、映画館で「スゲー!スゲー!」って連発したもん。

ジャッキー今年で53歳だよ?確かに昔のようなキレはなくなったけど、それでも普通の役者よりずっと凄い動きだし、あんな体当たりな50代の俳優なんてそういるもんじゃない。ホント、尊敬もんです。

これを観るだけでも、この映画の価値があると思いますた。

そして、やっぱり今回の主役はジャッキーでもルイス・クーでもなく、あのマシュー君!!ホント、どこから見つけたんだろう?と思うくらい可愛いんだよねぇ。昔なにかの本で読んだけど、動物でも人間でもそうだけど赤ん坊ってのはその存在だけで守りたくなるもんらしい。ましてやあの可愛いさ、そりゃあジャッキーも命がけになるって!わし自身、マシュー君にメロメロですた。

絶対、マシュー君の存在自体がこの映画の見所の一つだと思う。

マシュー君の存在が3人の男に正面から立ち向かう事を教えてくれた所がよかった。そこに感動がありますた。

笑いあり、涙あり、ハラハラできるアクションあり。そして最後のオチもよかったです。それに加え出演者の豪華なこと。そしてエンドロールのNGシーン。そこで本当に出演者が体を張った姿が見られたのも嬉しかったなぁ。これこそがジャッキー映画だよねぇと感じるシメで満足感が得られますた。

評価なんていらない、素直に楽しめた作品ですた。

2006年/香港

監督:陳木勝(ベニー・チャン)

出演:成龍ジャッキー・チェン)/許冠文(マイケル・ホイ)/古天樂(ルイス・クー)/元彪(ユン・ピョウ)/蔡卓妍(シャーリーン・チョイ)/尹子維(テレンス・イン)/谷峰(クー・フェン)