豪門夜宴 The Banquet (電影レビュー200本目になりますた)
STORY
ビル買収を目論む不動産会社の社長、曾小智(エリック・ツァン)は、ビルオーナーの老人たちが集まる茶樓へと向かい老人達を取り込む。そこへライバル会社の社長、洪大寶(サモ・ハン・キンポー)が現れ同じような契約をかわしていた。
その後、不動産ブローカーの學友(ジャッキー・チュン)から、クェートの王子アリババ(ジョージ・ラム)が巨額の開発計画の業者を決めるため香港にやってくるというニュースを聞く。アリババ王子が親孝行に弱いと知った曾小智は父親のバースデーパーティを開いて親孝行ぶりをアピールしようと画策する。そこで何年も疎遠だった父(リチャード・ン)を呼び寄せる為、父の面倒を見ている妹夫婦(ロザムンド・クワンとレオン・カーフェイ)の元へ妻Mimi(ドゥドゥ・チェン)と共に出向く。
一緒に住むには生活が違いすぎると断る父だったが、妻Mimiは曾小智は癌で余命がわずかだとウソをつく。Mimiの言葉を信じた父は曾小智と暮らすことを決意。そしてパーティー当日を迎えるのだが・・・
REVIEW
電影レビューがちょうど200本目になりましたので、ひとつの区切りとして91年オールスター出演の「豪門夜宴」をUPしてみますた。
この作品は1991年に広東省で起こった大水害のチャリティで製作した作品。製作日数わずか8日間、出演者は200人超、ギャラは1日一律5ドルだったとか。1959年にも水害のためチャリティで同じタイトルで製作した作品のリメイク版です。
この作品といい、2003年SARS撲滅の『1:99電影行動』の時といい、イザという時に団結できる香港映画界って素晴らしい。まず、即座に動ける行動力が凄い。そして役者、制作に携わる一人ひとりのバイタリティだと思う。そのパワーが無ければ為し得なかった事だと感じますた。また、香港だけじゃない。アメリカやヨーロッパでもチャリティの精神って凄いと感じる。
例えばこれを日本に置き換えた場合、果たして日本の映画界・芸能界がこういった行動が出来るのだろうかと思ってしまう。日本人としてちょっと不安・・・
始まりは、アンディ・ラウとテレサ・モウがこの映画の趣旨を説明して物語がスタート。↑の簡単なあらすじだけでもメインのエリック・ツァンを始めとして凄い出演者たち。そしてあらすじには書ききれないほどの男優、女優が所狭しと、どんどん出演します。
ホント、よそ見するヒマがないくらい一瞬しか出ない出演者もいます。
個人的に星爺ファンとしては星爺が、エリック・ツァンの夢の中に登場するシーンがお気に入り。夢の中で死んだはずのMimi(ドゥドゥ・チェン)を星爺が超能力で生き返らせたらコン・リーになってたってのが好きですた。そのあと、エリック・ツァンがレスリーになっていたりして楽しい。あっ、物語の最後あたり、下町で皆が集まる場面でのマイケル・ホイと星爺のバトルも好きだったなぁ。
もう、どこでどの役者が出ているのか把握するだけでも大変なくらい豪華な出演者の数々。そして監督や撮影、脚本など裏方の人も凄い面子が勢揃いです。
内容もわずか8日間で製作したわりにちゃんと描かれているし、何と言ってもお気に入りの明星を探す事に楽しみがあります。
そして何度観ても「おぉ!こんな所にこの明星が!」って新たに明星を発見してしまうのが凄いなぁ。ちょっとしたゲーム感覚で楽しめます。
わしが所有しているのは、かなり前に手に入れたVHS。もう、かなり劣化してしまってノイズだらけで激悪ですた・・・
今では廃盤となっていて、こんなことなら早めにDVDにダビングしておくんだったと後悔しまくりです。絶対にDVD化して再販してほしい作品の一つです。きっと香港映画ファンなら皆そう願ってやまない作品だと感じますた。
そして香港映画界の製作者と明星たちの心が詰まった作品だと思います。
1991/香港
監督:徐克(ツイ・ハーク)/高志森(クリントン・コウ)/張同祖(ジョーチョン)/張堅庭(アルフレッド・チョン)
出演:曾志偉(エリック・ツァン)/鄭裕玲(ドゥドゥ・チェン)/關之琳(ロザムンド・クワン)/梁家輝(レオン・カーフェイ)/張學友(ジャッキー・チュン)/洪大寶(サモ・ハン・キンポー)/呉耀漢(ロチャード・ン)※その他多数出演
※ところで、映画レビューが200本目となりますた。
今までは香港映画は面白いんだー!って興味を持っていただきたい趣旨のもと、日本で、しかも字幕で鑑賞できる作品をなるべく紹介してきましたが、これからは日本未公開のもの、6,70年代の作品もなるべく多く紹介していきたいと思います。
私の拙い語学力でどれだけ理解してレビュー出来るか不安ですし、大したレビューも出来ず相変わらずですが、これからも我HP&ブログをどうぞ宜しくお願いします。