ゴッド・ギャンブラー ビギンズ/賭侠之人定勝天
STORY
ある富豪の家で同時に2人の男の子が生まれる。一人は富豪の妻の息子で、一人は富豪がメイドに生ませた子供だった。占い師の予言でメイドの息子は明るい未来があると予言されるが、一方の妻の息子の存在は一家に災いを持たらすと言われる。
それから20数年後、メイドの息子として生まれたアレックスは青年実業家となり母親と裕福な暮らしを送り、一方、富豪の息子だったセイリョンは今では遠縁の叔父にあたる男とボロアパート暮らしの生活を送っている。
アレックスに恨みを持つギャンブル王リーは街でセイリョンと出会う。
セイリョンは遊びのつもりでリーのギャンブルに付き合う。そこで、セイリョンのギャンブルの腕に驚いたリーはアレックスへの復讐の道具に使おうとするが・・・
REVIEW
ニック・チョンが主役の『ゴッド・ギャンブラー ビギンズ』を鑑賞。
っていうか、『ゴッド・ギャンブラー』と名のつく作品って一体いくつあるんだ??
内容的は思った以上に楽しめますた。
ただ、ちゃんとしたギャンブルシーンはそんなにないですねぇ。凄い技を見せるシーンは多々ありますが、いざ、決戦となるギャンブルシーンはちょっと短い気がしますた。
展開がコメディの割りに淡々としている感じはしますが、ニック・チョンがサム・リーと出会ったあたりから面白くなってきますた。ちょいと下品ですが、サム・リーのようなコミカルなキャラクターが出てきたおかげでメリハリがついてよかったです。
だけど、サム・リーって変な役柄多いね・・・このまま、こんな役ばっかりだったらツラいなぁ。シリアスな役もいけると思うけどなぁ・・・
ヒロイン役にクリスティ・ヤン。何か久々に見ますた。
彼女が演じるアディーは家族のために実はセイリョンを騙す役なんだけど、そこのネタばらしが早くてちょっと勿体無かったかなぁ。
でも、アディーがいつも片側だけ髪の毛で顔を隠すのに何か理由があるのかと思いきやそんな事はないんだけど、最後のオチで実は・・・って所はちょっと面白かったです。そしてセイリョンも。
でも、あの顔はいくら性格が良くてもわしなら逃げるで。
で、肝心のニック・チョンですが、朴訥な青年でどこにでもいそうな兄ちゃんですが、ギャンブルシーンでは目に力があるというセイリョンって役をちゃんと演じているところなんて上手いなぁと思います。
あと、アレックス・トーが演じた敵役のアレックスもよかったなぁ。生意気だけどそんな悪人には見えないよね。だから、最後にダンボールを拾うシーンはちょっと切ない。
個人的に90年代前半に流行った『ゴッド・ギャンブラー』と比べると目新しさはないですが、主人公が自分の悲惨な運命に勝ち抜く姿を描いているという意味で、いいサクセスストーリーに仕上がっていると思います。
2003年/香港
監督:スティーブ・チェン