HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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黒豹天下 ブラック・パンサー/黒豹天下

STORY

ブラックパンサー・ウォリアーズ(Black Panther Warriors)のリーダー、アランに、チョウ警部が接触してくる。警察局のセキュリティ・システムをテストするため、局内に置かれたある箱を盗み出してくれという依頼であったが・・・

REVIEW

何か久々にトンデモ映画に出会いますた。こういうB級感漂う感じが香港映画らしくって大好きです。

まぁ内容的に今観るとありきたりな感じは否めません。なので新鮮味は無いし、展開自体は中途半端。ですが、もうとにかくアラン・タン率いるチームの面々が超個性的過ぎてサイコーですた。

っていうか、主役のはずのアラン・タンはどうやら剣の使い手らしいのだが、それ以外目立った事はなく、他のキャラクター達が目立ち過ぎ。

冒頭のカーファイ、キャリー・ン、サイモン・ヤムが三つ巴でタバコに火をつけて我慢比べ?みたいな事をしたあたりから、トンデモ感が漂う雰囲気。その予感は見事的中。

カーファイは銃の使い手なんだけど、北京語を聞くとなぜかバック転が止まらなくなるワケのわからんキャラ。そんなカーファイに触発されてか、サイモン兄も気障なんだけど変に弾けていて、そのサイモン兄の攻撃がカードを投げて敵が倒れていくのはまだいいとして、新体操のリボンで戦うつーのがアホすぎ。

キャリー・ンも必ずチームに一人はいるお色気キャラでなんか好きだったなぁ。こういう役がホント似合いすぎ。

そして極めつけはコンピューターのプロのディッキー・チョン。おしゃぶりがないとヨダレを垂れ流すそうなヨゴレキャラ。しかもたぶん全員の中で使える奴。だって機械に強いし、戦えるキャラなんだもん。

特に女警官の指紋を盗もうとするカーファイ、サイモン兄、ディッキー・チョンがかなり笑える。この3人特に体張っていて面白すぎ。

なんだか、主人公であるはずのアラン・タンが一番使えないヤツなんですけど・・・

しかも、そのアラン・タンとブリジット・リンのまともなキャラと他のメンバーの弾けっぷりに温度差がありすぎますた。

でも、目に包帯を巻いているのにサングラスをかけているアラン・タンに「オイッ」ってツッコミましたけど(笑)

そして敵への攻撃も、もう漫画の世界でしかありえん攻撃で「ワイヤーかなり仕事してまっせ」って感じ。それが観ていて面白かったなぁ。何か、武侠ものを観ているような、大げさで派手なアクション。でも、ここでも主役であるはずのアラン・タンだけが、そんな目立った動きが無い・・・イヤ、ほんとタイトルであるはずの「黒豹」が一番目立たないってか、見せ場がないってどういう事?

そういうワケ解らない作品なので、アラン・タンがメインでいる時は真面目でブリジットとの恋愛模様がちょこっとあったりなんかしてシリアスな展開なんですが、カーファイたちの出番になると、ものすごくお馬鹿な展開に。この映画のジャンルの位置づけがイマイチ解らん・・・

ですが、このお馬鹿なキャラクター達のおかげで楽しい作品と感じますた。

そして、相変わらずカーファイの女装が笑えますた。ゴツ過ぎ。

1993年/香港

監督:霍耀良(クラレンス・フォ)

出演:[登β]光榮(アラン・タン)/梁家輝(レオンーカーファイ)/任達華(サイモン・ヤム)/呉家麗(キャリー・ン)/張衛健(ディッキー・チョン)/元華(ユン・ワー)/林青霞(ブリジット・リン)