HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

ラブソング/甜蜜蜜

STORY

シウクワン(レオン・ライ)は、ある事情から中国大陸を後にし香港へと渡ってくる。同じような理由で香港にやってきたレイキウ(マギー・チェン)。町をさよっていた二人は、偶然マクドナルドで知り合う。それがきっかけで二人は付き合うようになるが、それは10年にも及ぶ二人の愛憎劇の序章にすぎなかった。

REVIEW

香港で出会った男と女が10年間に及び、何度もすれ違いを織りなす恋の物語。第16回香港電影金像奨・最優秀監督賞・最優秀作品賞・その他7部門受賞した作品。

King Of Hongkong Love Storyだわい。

邦題だけ見ると甘い感じを想像するけど、イイ意味で期待を裏切る切ないストーリー。10年間に渡る男と女の恋愛模様を118分の間にシンプルかつ上手く濃厚に取り組まれています。

香港とNYそのめまぐるしい街で織りなすラブストーリーはただ単に男と女だけを描いているワケじゃない。

そこには中国人として生きるしたたかさや挫折感もしっかりと描かれている。

もしこの映画がただの恋愛映画ならここまで愛される作品にはならなかっただろう。

そして、二人の切ない交差、距離感、体温が観ている側まで伝わってくる。

まったく違うタイプ2人が心の奥底では繋がりながらも一緒になることが出来ず、不器用な想いがもどかしくて切ない。だからこそ、ラストのショーウィンドのシーンにグっときてしまう。

あのレイキウの笑顔が凄く印象に残る。

中盤、レイキウが途中ヤクザ者の男パウと一緒になり、そのパウが殺され死体確認するシーンがありますが、そのレイキウの表情が涙を誘います。ミッキーマウスがこんなに泣けるとは!

個人的にはメインの二人もいいけど、その二人を取り巻く登場人物のエピソードもいいんだよねぇ。

この作品は主演の2人はもちろん、脇を固めた役者もイイ演出で圧巻のラブ・ストーリーです。

テレサ・テンの曲【甜蜜蜜】がキーワードのこの作品、彼女の歌が耳に残りますた

1996/香港

監督- 陳可辛(ピーター・チャン

脚本-岸西(アイヴィ・ホー)

出演-黎明(レオン・ライ)/張曼玉マギー・チャン)/楊恭如(クリスティ・ヨン)/杜可風(クリストファー・ドイル)/曾志偉(エリック・ツァン