HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

インビジブル・ターゲット/男兒本色

STORY

繁華街で起きた現金強奪事件の巻き添えで恋人を失った警官チャン・チュンは、事件を起こした犯罪組織ロニン・ギャングに復讐を誓う。半年後、フォン警部補は路上尋問でこのギャングたちと遭遇し、銃撃戦の末、警察側に多数の負傷者を出してしまう。一方、一連の事件の容疑者となった兄の汚名を晴らすために、警官ワイ・キンホは兄の行方を追う。こうして3 人の警察官は、ロニン・ギャング逮捕のために共に立ち上がった。

REVIEW

いやーーーっ!興奮しまくり、楽しみまくりでした。

言うなれば、ザ・ベニー・チャン・ワールドでした。勧善懲悪の解りやすい展開。

でもこの監督の凄いところは、質のいい娯楽性だと思う。脚本の良さといい、演出といい、回を重ねるごとに質が上がっている。エンターテイメントとして素晴らしい。

この作品は香港映画らしさもあって、しかも、香港映画に興味が無い人でも素直に楽しめる作品だと感じますた。

キャラクターの描き方もいい。主人公の3人(ニコラス・ツェージェイシー・チャンショーン・ユー)も個性的に描いているけど、敵側の描き方もよかった。

悪をきちんと描いているので、観ている側も盛り上がる。

敵側のボスをウー・ジンが演じているんだけど、アクションはかなり期待通り。

物語も展開とともにスピーディになっていって、ハラハラドキドキの連続。

今回のニコは凄く大変だったろうと感じるくらいアクションシーンが素晴らしい。にしても、バスにぶつかるシーンはさすがにビビリますた。っていうかニコ、無茶しすぎだわい。

ショーンもかなり上手くなった。ちょっとトゲのある熱血ぶりをみせてくれるのも嬉しかったなぁ。汚れな部分もあって、ひと皮剥けた感じがする。個人的には、今までのショーン出演作品の中で一番よかった。トイレのシーンがウケますた。

ジェイシー・チャンはニコ、ショーンに比べ、穏和で弱いキャラクターだったけど、このジェイシー君の存在が泣ける。警官としての誇りがあって、それが最後に重要なポイントとなる所がいい。

っていうか、ジェイシー君ってお父さんのようなアクションスターという華はないけど、凄く味わいのある役者になれると思うんだよね。前に出る演技ではないけど、すごく重要な役をちゃんと演じられる人だなぁって思った。これからが凄く期待出来る。

ジェイシー君と敵の一人であるアンディ・オンとの微妙な関係がたまらなかった。そのアンディ・オンの存在が敵側にも深みを増して映していたように感じる。っていうか切ない存在だったなぁ。このアンディ・オン、個人的にかなり好きです。

そして、クライマックスは怒濤の展開と激しいバトルが繰り広げられていて、度肝を抜かされました。どんだけ爆破させんねん!!ってくらい派手。

エンドロールはこの物語の後の主人公の姿と撮影シーンが映し出されていました。その主人公達の姿に少しだけ切なさを持っていった所も好きでしたし、撮影シーンを観ると、凄く大変な撮影だったのが伺えますた。

映画は全体的にど派手で、息つく暇が無い。もう興奮しまくりで、ちょっと泣ける演出。これぞ、香港映画でしょう!って素直に楽しめますた。

監督:陳木勝(ベニー・チャン)

出演:謝霆鋒ニコラス・ツェー)/房祖名(ジェイシー・チャン)/余文樂ショーン・ユー)/安志杰(アンディ・オン)/呉京ウー・ジン)/鄭浩南(マーク・チェン)