HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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ロイヤル・トランプ2/鹿鼎記II神龍教

STORY

韋小寶(チャウ・シンチー)との戦いに敗れた神龍教主・龍兒(ブリジット・リン)は元の姿に戻り、韋小寶への復讐と「四十二章經」を奪うため武術指南として呉三桂(チョン・プイ)の息子、呉應熊(ケン・トン)の部下として宮廷に潜入。そんなことはつゆ知れず、皇帝の妹・建寧公主(チンミー・ヤウ)に結婚を迫られた韋小寶は本来の打倒清朝という目的を忘れる始末。そんな時、呉三桂の行動を怪しむ康煕帝(ディック・ワン)はわざと建寧公主を呉應熊の元へ嫁がせ探りをいれる計画を立てる。韋小寶はその建寧公主の護衛を命じられる。呉應熊の元へ向かう道中で康煕帝を狙う明朝の公主・獨臂神尼と、その弟子・李珂(ミッシェル・リー)が現れ大混乱に。そのどさくさで韋小寶と呉應熊は連れ去られてしまう・・・

REVIEW

「ロイヤル・トランプ/鹿鼎記」の後編。

神龍教主・龍兒役がチョン・マンからブリジット・リンへとバトンタッチとなっています。前編のチョン・マンのアクションとか素晴らしかったので、ここでチョン・マンがいなくなるのは少し残念な気も。シンチー自身はブリジット・リンのファンなので、きっと嬉しかったんだろうなぁ・・・

ブリジット・リン自体は前半のチョン・マンに比べアクションは少なめ。でもこのお方、佇まいだけで貫禄があるので神龍教主という役がピッタリだったし、さすがに男装もお似合いですた。

ストーリー自体は前半と比べイキオイは落ち着いた感じですが、新たなキャラクターも現れてハチャメチャな展開がここでも待ち受けています。でっ、ここからが韋小寶(シンチー)も龍兒(ブリジット・リン)の力を授かり強くなるんですが、そのオカマのような攻撃が妙に似合って可笑しかったです。

それと、東方不敗の西方失敗ネタとか、「有間客棧」って宿の名前とかこういう言葉選びの遊び心は個人的には好きですた。あと、シンチーの歌に合わせてリズムを入れるチンミー・ヤウもなんか好き。妙にこのチンミー・ヤウが面白くてハマってしまいますた。

この後編でも韋小寶は窮地を口のうまさで乗り気るんですが、一見お調子者に見えるけど、密かに平和を願っている男だってのがだんだん解ってくる。だから窮地に陥っても持ち前の口のうまさと明るい性格で周りがうまくまとまっていく過程が見ていて面白かった。なんかホント愛されキャラで羨ましいと思えるタイプの人物だと感じる。

だから、この「鹿鼎記」というお話は何度もドラマ化や映画化されるのかなぁと感じますた。

この後半の敵役ヤン・サイクーンとシンチーの戦いはギャグを織り込みつつ、ハチャメチャなアクション。いや?さすが程小東と頷くこと間違いなし。観ていて思わず興奮してしまうくらい、ここは見せ場ですた。

ちょっと下品なネタやブラックな表現もありますが、全体的に楽しめるアクションと豪華な衣装、それに負けないキャラクター達と複雑で面白い展開。

そして、なにより主人公の韋小寶という愛すべきキャラクターがこの映画の最大の魅力ですた。

やっぱり一度だけでなく、二度、三度と観ても楽しい作品です。

1993年/香港

監督:王晶バリー・ウォン

出演:周星馳チャウ・シンチー)/林青霞(ブリジット・リン)/李嘉欣(ミッシェル・リー)/邱淑貞(チンミー・ヤウ)/温兆倫(デリック・ワン)/陳百祥(ナット・チャン)/劉松仁(ダミアン・ラウ)/秦沛(チョン・プイ)/湯鎮業(ケン・トン)/任世官(ヤン・サイクーン)/羅蘭(ロー・ラン)