HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

ロイヤル・トランプ/鹿鼎記

STORY

清朝時代。うだつのあがらない太鼓持ちの韋小寶(チャウ・シンチー)は、ひょんなことから清朝転覆を目論む天地会の総舵主・陳近南(ダミアン・ラウ)を救った事をきっかけに、軽い気持ちで天地会の一員になる。

陳近南に宮廷にスパイとして忍び込むよう命じられた韋小寶は、宮廷に潜入。雑用係で潜入しようとした韋小寶だったが、間違って宦官の海大富(ン・マンタ)の部下に。そして宦官に扮した、皇帝(ディック・ワン)とその妹、建寧公主(チンミー・ヤウ)に出会い・・・

REVIEW

金庸、最後の小説「鹿鼎記」の映像化、シンチー版を紹介。

この作品かなり久々に鑑賞しますた。凄く楽しい作品です、ハイ。

だって原作が金庸、監督が王晶、武術指導が程小東で面白くないハズはない!

もう、冒頭からチョイ・ガムコンのアクションが素晴らしく、すぐにこの映画の世界に入り込めますた。

シンチー演じる韋小寶はうだつのあがらない太鼓持ちの役。そんな韋小寶が出世していくサクセスストーリーなのだが、この映画の面白さは状況が混乱していくにも関わらず、主人公の韋小寶が口八丁手八丁でそれをかわしていくところ。韋小寶は小狡いけど、憎めない愛されキャラ。このシンチー、虎のかぶり物を被ったりしてかなり可愛いです。

でっ、そんなシンチーが宮廷に入り込んでからが凄く楽しい。展開が目まぐるしく変わって韋小寶自身が一体誰の元で動いているのか解らなくなるほど。

そして個々のキャラクターが際立っているのがいい。

チンミー・ヤウはすごく元気のあるキャラで、シンチーとの絡みは絶妙。そしてチョン・マンは綺麗だがアヤシイ雰囲気を漂わすキャラ。そのチョン・マンのアクションがもの凄く格好良い。

ン・マンタのあやしい宦官役も妙に面白かったなぁ。最初は冷徹な宦官だったけど気が触れたあたりから、やっぱいつもの面白さがあった。

あと、チョイ・ガムコンのシンバルで戦うシーンが奇想天外で楽しめますた。

そしてやっぱり一番のキャラは主人公の韋小寶のキャラ。建寧公主(チンミー・ヤウ)に無理矢理モノにされてしまう所かなりツボ。あと、二人羽織のシーンとか、鎖に繋がれたチョイ・ガムコンに強気になる所とか、韋小寶のキャラってシンチーはピッタリ。

全体的に細かい笑いがあって、アクションと衣装も見所あり。そして一度見ただけでは複雑な人間関係に混乱するかもしれないけど、その複雑な人間関係に絡むストーリー展開はテンポがよく見応えがあって楽しい。また主人公の韋小寶の姿が痛快で見ていてワクワクしますた。

ところで、この映画は後編があります。なので、本作を見ただけでは物語は終わりません。この物語のラストはあの方の登場で続きが期待大で終わる。ってことで続きは次回に・・・

1993年/香港

監督:王晶バリー・ウォン

出演:周星馳チャウ・シンチー)/張敏(チョン・マン)/呉孟達(ン・マンタ)/邱淑貞(チンミー・ヤウ)/温兆倫(デリック・ワン)/呉君如(サンドラ・ン)/劉松仁(ダミアン・ラウ)/陳百祥(ナット・チャン)/徐錦江(チョイ・ガムコン)