HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

ザ・マジック・クレーン/新仙鶴神針

STORY

太古戦乱の世の中国。天下一を決める武術大会が開催され、中国の九大武術門派が集まった。たった2人だけの小さな門派點蒼派に属していた師匠の一陽子(ダミアン・ラウ)と弟子の馬君武(トニー・レオン)も武術大会会場に向かっていた。その途中、馬と共に崖から落ちるところを巨大な鶴を操る白雲飛パク・ワンフェイ(アニタ・ムイ)に助けられる。トニーとダミアンは会場に到着。会場近くの宿で各派が集合し休んでいると、突然、大量の毒コウモリが襲いかかる。多くが逃げ惑う中、そこにもまたまた例の鶴が出現し、人々を救うのだった。この毒コウモリを襲わせたのは武術界を支配しようと目論む天龍組だった。

白雲飛と馬君武はコウモリの毒を浴びた人々を救うため、大鶴と共に、解毒作用のあるといわれる火山に棲む千年火亀の肝を探しにいく。そこに、アニタ・ムイを憎む美女藍小蝶(ロザムンド・クワン)が現れ・・・

REVIEW

あぁこういうB級感漂う映画って好きだわ!!このトンデモ感がたまりまへん。

ちょっと眠気を押さえながら観ていたんだけど、いや?目が覚めた覚めた。

ヘンに展開が面白くてグイグイ引き込まれますた。

天下一を決める武術大会の話が冒頭に出てくるので、馬君武(トニー)達の點蒼派が武術大会を登り詰めていく話だと勝手に勘違い。

内容は白雲飛(アニタ・ムイ)と藍小蝶(ロザムンド・クワン)の因縁を軸に馬君武が巻き込まれていく話ですた。

いや、もうハチャメチャな展開で白雲飛VS藍小蝶の因縁対決、また藍小蝶と藍海萍の親子の確執、天龍組の蘇鵬海(ローレンス・ンー)の目論見や曹雄(チャン・ティエ・リン)の覚醒など、いろいろな話がてんこ盛り。おかげで後半は結構、強引な展開でしたが、わし個人としてはすんごく面白い!と思いました。

いや、かなりツッコミ所も多いですけどね・・・

物語に登場する大鶴なんてコントに出そうな程「しょぼ!」と思ったし、途中で出てくる亀は大昔のウルトラマンとかに出そうな感じで、一瞬特撮ヒーローもん?って勘違いしそうになるわ、教本喰って覚醒する曹雄とかマジありえん・・・

なんか香港映画の強引さを間のあたりにしますた。

でも、そういう何でもアリな所ってかなりわし好み。

ワイヤーアクションも酷使していてやたら空中を飛び回るとことか、くるくるーっと回転する所とか、布を使った動きとか、すんげー興奮する。

あとキャラクターもよかったなぁ。

アニタ姐さんもいつ見ても格好いいし、ロザムンドもすごく綺麗でさぁ、この二人の笛と琵琶の対決もありえん世界なんだけど面白いし、一陽子(ダミアン・ラウ)のすっとぼけたキャラも好きだった。

トニーなんて大鶴に乗って怖がってアニタ姐にしがみつくシーンとか凄く可愛い。わしこのトニー好きだなぁ。あっあと一陽子とキスしてしまうシーンはウケた。

ラストは覚醒した曹雄との対決、その対決シーンもありえない強引な展開ですた。ここまでくると凄いとしかいいようがない。でも、そのラストでアニタ姐が身を犠牲にするシーンが結構泣ける。そこで流れる歌がいいんだよね?。そういうギャップがまたよかった。

なんでもアリな強引な映画。でも、わしこういうのホント好き!って思える一本。

1993年/香港

監督:陳木勝(ベニー・チャン)

出演:梁朝偉トニー・レオン)/梅艷芳(アニタ・ムイ)/關之琳(ロザムンド・クワン)/劉松仁(ダミアン・ラウ)/張鐵林(チャン・ティエ・リン)/呉啓華(ローレンス・ンー)/徐少強(ノーマン・チョイ)