HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

ラッキー・ガイ/行運一篠龍

STORY

エッグタルトが自慢の店「行運茶餐廳」で働くソイ(チャウシンチー)は他の店員が羨望の眼差しで見つめる恋の達人。親切で真面目だけが取り柄の同僚フク(エリック・コット)からは、配達途中で偶然出会ったファニー(クリスティ・ヤン)という女性の心を射止めるためのアドバイスを求められ、店の主人からも立ち退きを迫る悪徳不動産屋の女社長を色仕掛けで撃退するよう頼まれる。しかし本当のソイは学生時代のモテない自分の面影を振り払うため、仲間に金を渡してモテモテぶりを演出させていたのだ。

そんなある日、ソイは病院の看護師として働いている初恋の人キャンディ(サミー・チェン)と偶然に出遭う。数年振りの再会を喜ぶソイだったが、二人の間には決して忘れることのできない苦い想い出があるのだった…。

REVIEW

ようやく日本版DVDで観ますた。いやー言葉が解るっていいですね。

シンチー&サミーの学生服に無理があるやろーとかスー・チーのまるこちゃんスタイルに時が止まりますが、旧正月映画ですので何でもアリでいいです。

もちろん楽しくハッピーエンドな映画。

この頃から星爺は前へ出なくなりましたね?。なのでこの映画も「算死草」同様、エリック・コットが主役みたいなカンジではあります。

でもちゃんと星爺演じるソイの見せ場もあるし、最後はちゃんと星爺が〆てくれます。

ストーリーは「行運茶餐廳」を中心に男性側は星爺、エリック・コト、ダニエル・チャン、女性はサミー・チェン、クリスティ・ヤン、スー・チーとこの6人が繰り広げるラブコメです。なんか凄い組み合わせ、異色なカンジ。

大爆笑するカンジなコメディでは無いですが、所々クスクス笑えて、ちょっと切なくなるようなほのぼのとした内容。

フク(エリック・コット)は人が良すぎて純情なダメダメっぷりを発揮。だから星爺演じるソイに上手いことお金を巻き上げられてしまう。一方ソイの方も女にもてると見せかけて実はそれが全て演出なんだよね?。でもそんないいかげんそうなソイが実は過去に初恋で傷ついている事を知っているフクの優しさとかがいいんだよね。

中盤、キャンディに仕返しされて街を歩けなくなったソイが紙袋かぶるシーンが面白かった。フクの誤解を解きにファニーのいる道場へ行ったとき、ソイに一目惚れしたファニーが紙袋をとったら道場の師匠が一回出てきた時はかなりウケますた。

また、ン・マンタのおっちゃんが全体的に凄いいい味出している。

芳芳(スー・チー)とクイズをやるシーンとかも好きだし、ラスト12時までに立ち退かなくちゃいけなくて、それでみんなで食事するシーンとか、いつもおじいちゃんのお使いにくる女の子とのやりとりとか泣ける。

そしてそのあと不動産の女社長に「これが食堂の掟だ!」っていう所とかかなりジーンときちゃった。

そういう所があるから全体として大爆笑とはいえない作品ですが、ちょっとした笑いが点在していて、こう心がほっとできるようなストーリーです。

個人的に星爺出演作品は大仕掛けなものより、こういったほのぼの系が好きですね?。星爺はコメディ・キングだけど、どっか寂しそうな裏の表情にグッくるんだよなぁ。

そしてやっぱサンドラ姐さんが面白い。悪い女社長でかなりの強者。そんなサンドラ姐さんにもラストはハッピーエンドが訪れていますた。

あと、ヤクザの集団に林雪さんが一瞬いたのがちょっと可笑しかったです。

また「AM、FM、でもないSM」とか「ニナ・リー」ネタとかちょっとブラックな演出は好きですた。

監督:李力持/リー・リクチー

出演:周星馳チャウ・シンチー)/葛民輝(エリック・コット)/陳曉東(ダニエル・チャン)/楊恭如 (クリスティ・ヤン)/舒淇スー・チー)/鄭秀文(サミー・チェン)/呉君如(サンドラ・ン)/呉孟達(ン・マンタ)