HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

SPL 狼よ静かに死ね/殺破狼

STORY

1994年香港。裏社会のドン、ポー(サモ・ハン)の逮捕に執念を燃やすチャン(サイモン・ヤム)は、ポーの犯罪を立証する重要証人が、護送中に暗殺されてしまい、証拠不十分となり釈放せざるおえなくなる。

3年後、脳腫瘍でで余命わずかとなったチャン刑事はポーの捜査を最後に引退を決意。部下の一人を潜入捜査として送り込む。そしてチャンがが率いていた捜査チームの新たなリーダーとしてマー(ドニー・イエン)を迎え入れる。

ある日、潜入捜査として送り込んだ部下が死体となって発見され、怒りに震えるチャンと部下達はチャンの引退前にポーを追い詰めようと焦るあまり次第に暴走していく。そんなチームの行動に、マー刑事は不信感と戸惑いを見せるのだが…

REVIEW

見事なほど、濃い世界のオッサン映画。

そして、サモハンVSドニーの対決が見れるだけでも電影迷としては興奮もんな作品ですた。

シンプルでスピーディな展開ながらも思った以上に登場人物のキャラクターがしっかりしていて内容も重圧感があって見ごたえがありますた。

サモ・ハン、ドニー、サイモン・ヤムの三人の主役達ももちろんの事、他の脇を固めている面々の人物背景もきっちり描かれている所が良かった。

場面で見られる電話のシーンが心情を表していて、緊張感の中、それぞれが愛するものたちへの想いが話が展開するにつれ「痛み」を伴い切なく感じてしまう。

特に捜査中、いつ会えるか分からない娘に会いにいった同僚についていったリウ・カイチーのシーンがよかった。

そして何といっても対決シーン。サモ・ハンVSドニーの死闘も素晴らしかったけど、その前のウー・ジンとの死闘がもう大興奮!冒頭から緊張感の連続でしたが、ここでピークに達した感じがありました。個人的にはもうそれでけでお腹いっぱいです・・・

サモ、ドニー、サイモンの三人の結末にラストはちょっと「えぇー!?」ってな感じでスッキリしませんが、個々の場面がインパクトがあってそこが面白さに繋がった気がしますし、不条理で非情だけど、男達の分厚い世界観が映し出されたような映画ですた。

2005/香港

監督:(ウイルソン・イップ)

出演:甄子丹(ドニー・イェン)/任達華(サイモン・ヤム)/呉京ウー・ジン)/廖啓智(リウ・カイチー)/洪金寶(サモ・ハン