HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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ブレーキング・ニュース/大事件

STORY

香港の市街地。チョン刑事(ニック・チョン)たちはユアンリッチー・レン)率いる銀行強盗団のアジトを発見。激しい攻防戦が繰り広げられる中、ユアン達の強盗団を取り逃がしてしまう。しかも犯人に銃を向けられた一人の警官が両手を挙げて命乞いをしてしまう場面をTVで放送され信用を失い、香港警察に対する非難が集中。

失った信頼を取り戻すため、副総監のウォン(サイモン・ヤム)は新任指揮官レベッカ(ケリー・チャン)の案で、PTU(機動部隊)にワイヤレス・カメラを装備し、犯人逮捕の瞬間を捕らえるショーをTV中継する作戦に出る。

REVIEW

冒頭から激しく長い銃撃シーンが繰り広げられ、勢いがいい始まりですた。

これからストーリーが一体警察側と犯人側がどう絡んでいくのだろうと思いましたが、警察側視点と犯人側視点でストーリーが展開しているような印象。

その視点の動き方が上手く表現されていて、途中のランチタイムを基準として前半が警察側、後半が犯人側で描かれているところは面白かったです。またそこに、この映画の「緊張」と「緩和」があってメリハリがありますた。

ただ、基本的にケリー・チャン扮するエリート女刑事とユアンとの駆け引きが中心で描かれていたためか、ニック・チョン扮するチョン刑事がただ強盗団を追いかけるだけの構図となっているため絡みが弱い気がしてしまいました。

それでもはジョニー・トーの描く世界があって、リッチー・レン達強盗団とたまたま現場に居合わせた殺し屋ユウ・ヨンが人質のラム・シューの部屋で出会いやり取りするシーンは奇妙な友情を描いていて面白かったし、逃げたリッチー・レンとユウ・ヨンを追ったニック・チョン、この三人のエレベーターでのやり取りもどこか、ニヤッとしてしまう演出で、ホントこういう表現はすごく上手いし引き込まれるなーと感心してしまった。

ラストはちょっとアッサリかな?っと思いますし、オチが少し単純な気もしましたがスピーディーな展開でリズムのよさを感じる作品。

2004/香港

監督:杜琪峰(ジョニー・トー

出演:任賢齊リッチー・レン)/張家輝 (ニック・チョン)/陳慧琳(ケリー・チャン)/ユウ・ヨン/林雪(ラム・シュー)/任達華(サイモン・ヤム)