HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地争覇/黄飛鴻之三 獅子争覇

STORY 清朝末期、北京。列国の勢いに国の憂いを感じた西太后が「獅子王争覇」と呼ばれる大武術大会を開催。時を同じくして、黄飛鴻/ウォン・フェイホン李連杰)は十三姨(關之琳)との結婚を認めてもらうために弟子の梁寛(莫少聡)と共に父、黄麒英(劉洵)のいる北京へ向かう。

北京では「獅子王争覇」のために道場間で争いが頻繁に起こっていた。そして「獅子王争覇」のため優勝を狙う油屋チャオがライバルとなりそうな父、黄麒英をチャオの手下である鬼脚七(熊欣欣/ション・シンシン)に襲わせ大怪我を負わせる。

REVIEW 『ワンチャイ』シリーズ第3弾。前作『天地大乱』ほどのメリハリはなく、お祭りムードな作品ですが、アクションは派手で原題『獅子争覇』という通り色彩豊かな獅子舞でのアクションが繰り広げられています。ここでは、きっと黄飛鴻という人が獅子舞の達人だったということを全面的に出すように作られた仕上がり。

そしてここでも前回、クン教祖役で登場したホン・ヤンヤンが今度は鬼脚七の役で登場。そして、この鬼脚七の登場ががこのストーリーを面白くしてくれます。

とにかく登場シーンから派手でリンチェイとの対決は見物。この対決シーンでかなり大満足になりましたわ、わし。

それ以外はほぼ、獅子舞が多い。黄飛鴻/ウォン・フェイホンが使う南派少林拳というのは狭い場所で対応する武術らしいので、広い場所では小技が見えにくいからかもしれない。ラストの獅子舞での対決なんて獅子舞が多すぎて誰がどう戦っているのか、ちょっと見え辛かった。そこが、ちょっと残念でした。が、それはきっと前作と比べてしまうところがあるからで、この作品を一つの作品として観るなら素晴らしいアクションの数々です。

以外によかったのはフェイホンとイーの恋の行方。イーがロシア人の友人と再会したため、フェイホンが嫉妬の鬼と化します。そこにフェイホンもやっぱ一人の男だね?なんて姿が見れて可愛らしいというか・・・。

また、イーとのキスシーンが可愛いんだ。

そして、鬼脚七がどうやってフェイホンの弟子となっていくかが観れて、そこがなかなか泣ける演出。ちょっとした、人間ドラマも垣間見れます。

この人がいなかったら、つまらない作品になっていたかも・・・と思うほど。

ある意味、フェイホンより鬼脚七が主役のようなエピソードです。

この作品を機に監督ツイ・ハークとリンチェイは制作の問題でこじれてしまい、リンチェイが『ワンチャイ』シリーズを降板することに。後に『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ』で復活しますが、やっぱ『ワンチャイ』は『天地黎明』『天地大乱』、そしてこの『天地争覇』までがオススメ。

っということで『ワンチャイ』シリーズ他作品はまたの機会に・・・。

1993年/香港

監督・製作:徐克(ツイ・ハーク

出演:李連杰リー・リンチェイ)/關之琳(ロザムンド・クワン)/莫少聰(マックス・モク)/熊欣欣(ホン・ヤンヤン)/劉洵(ラウ・シュン)