HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱/黄飛鴻之二 男兒當自強

STORY

黄飛鴻/ウォン・フェイホン(李連杰)は、一番弟子の梁寛/フー(莫少聰)、十三姨/イー(關之琳)を伴い西洋医学の学会に招かれて広州へとやって来た。だが、広州はクン教祖(熊欣欣)が支配する『白蓮教』という邪教が外国排斥をうたい、暴力による排外主義が街に恐怖を呼んでいた。

学会に出席したフェイホンはそこで青年医師で革命家の孫文(張鐵林)と出会い意気投合する。が、その学会の場が白連教の襲撃を受けてしまう。難を逃れたフェイホンと孫文は再会を誓い別れる。

翌日、白連教はキリスト教小学校を襲う。フェイホンは子供たちの保護を依頼するために、警察のラン提督(甄子丹)に面会。だが政情不安のため、白蓮教徒を刺激することはできないと言う答えだった。

一方、イーとフーは、イギリス領事館へ子供たちとともに避難。合流したフェイホンはそこで、孫文の後援者でもある陸(姜大衛)と出会い、また孫文との再会も果たす。だが、またもや白連教が領事館を襲い・・・

REVIEW

『ワンチャイ』シリーズの第2弾。シリーズの中でで最も勢いがあるといわれている作品。私もワンチャイ作品でこの『天地大乱』が1番のお気に入りです。

構成も面白くて革命家・孫文孫文と対峙する旧体制派のラン提督、そして外国排除を目的とする白連教などを絡ませて激動の時代背景をバックに物語が展開していきます。最後まで退屈しない仕上がり。

アクションも冒頭から取り入れられていて見せ場が多いのも特徴です。

中盤のリンチェイとドニー・イェンの棒術も見逃せないし、ラストのクン教祖との対決やドニー・イェンとの死闘も目を見張るものがあって大興奮な仕上がり。

個人的にはクン教祖との対決が芸術的でカメラワークやワイヤーの使い方が好きでした。そのクン教祖を演じたホン・ヤンヤンが『天地黎明』でリンチェイのスタントをしていた人。三作目の『天地争覇』で後に黄飛鴻の弟子となる鬼脚七の役でまた登場します。この人を注目して観ると、また違う面白さが出てきます。

あぁ・・でもドニーとの対決シーンも捨てがたい・・・っと迷うほどアクションは格好よく素晴らしい仕上がり。

弟子のフーは1作目のユン・ピョウからマックス・モクに変わってより一層コミカルなキャラになっていますが、これはこれで好きなキャラです。また、フェイホンとイーの関係も歯がゆいですがちょっと進展していきます。

1から続く影の表現がここでもいい演出されていて、ここもなかなか見逃せない。

素直にアクション作品として観ても面白いし、時代背景を考慮して観ても楽しめる作品。リンチェイ、ドニー・イェン、ホン・ヤンヤンとカンフーアクションが出来る人が揃うとスゲーもの出来上がるんだという事を実感した一本。

1992年/香港

監督・製作:徐克(ツイ・ハーク

出演:李連杰リー・リンチェイ)/關之琳(ロザムンド・クワン)/莫少聰(マックス・モク)/熊欣欣(ホン・ヤンヤン)/姜大衛(デヴィッド・チャン)/張鐵林(チャン・ティエ・リン)/甄子丹(ドニー・イエン)