HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

野獣警刑 ビースト・コップス/野獣警刑

STORY

香港マフィアのボス、フェイ・ロイが、突然街を去ることになった。暗黒街の秩序を保っていたロイがいなくなったのをきっかけに、彼の縄張りは殺し屋と警察がぶつかる無法の戦場と化してしまう。チャオ・アントニーとマイク・マイケルは、街を守るために、自らの命をかけて壮絶な戦いを開始する。(allcinemaより抜粋)

REVIEW

98年の香港金像奨を5部門(作品・監督・脚本・主演男優・助演男優)受賞した作品。でも、ま~見事なほどB級感漂う内容です。 コレね、きっと好き嫌いハッキリ割れるでしょう。 性的描写もハッキリしてるし、血なまぐさいシーンもあります。 でもでも個人的には面白いと思った。

ストーリー自体は無理めな展開の繋ぎ方してますが、テンポは悪くない。 コマの割り方も結構イイと思う。 まぁ主役のマイケル・ウォンはいつみてもさわやかな刑事役なんですが他の俳優陣のキャラがイキイキとしていますた。

はっきりいって派手な見

所はラストのアンソニー・ウォンとパトリック・タムの一騎打ち、そこがねもうソーゼツなのよ。 アンソニー・ウォンは撃たれても刺されても死なない不死身の男。『八仙飯店~』並みの怪演ですた。つーか怖すぎ!

でもアンソニー並に輝いていたのはパトリック・タム。

前半はファイのことをあんなに慕っていたのに、あの裏切りっぷりは見事としか言えん。表情の変わり方が凄いのよ。 スゲー才能だなーっと感心してしまった。個人的に好きだわ。

主演のマイケル・ウォンよりこの二人が魅せてくれます。 サム・リーも女好きの後輩刑事役でちょこちょこっと出てきて、それがテンポを持たせてくれると言うか、意外にこういう役者、貴重だと妙に納得。 ちょっと垣間見れるアンソニー・ウォンの恋心もイイ演出。 身体の関係だけで割り切れない葛藤がサラリと表れていて、 マイケル・ウォンとキャシー・チャウの恋愛関係より、アンソニー&ステファニー・チェの関係が構図的によかった。

そして我等がロイ・チョンことロイ兄さんは、珍しく(?)ヤクザの割にはイイ奴を演じています。が、これがまた悲しい役なのよ・・・ 自分の女(キャシー・チャウ)はマイケル・ウォンに取られるわ、可愛がっていた弟分のパトリック・タムに裏切られるわ、しかも最後はアッサリザックリとやられてしまうわ。

でも、嫉妬でマイケル・ウォンに斧で「おりゃ~!!」と行った時にはなぜか「そうそうアンタにはそれがお似合いよ!!」とロイ兄さんらしい演出で観ていて一安心。(←イヤ、褒めているのよ)

でも、なんだかんだ言って個人的にはロイ&アンソニー・ウォンの入浴シーンが 一番のお気に入りだったりして・・

1998/香港

監督- 陳嘉上(ゴードン・チャン)

出演-黄秋生(アンソニー・ウォン)/王敏匇(マイケル・ウォン)/譚耀文(パトリック・タム)/周海媚(キャシー・チャウ)/李燦森サム・リー)/車腕腕(ステファニー・チェ)/張耀揚(ロイ・チョン