マッスル・モンク/大隻[イ老]
STORY
大切な人を失ったことが原因で、他人の前世での業(カルマ)が見え、その人の死因を予知する能力を有したビッグガイ。しかし、そのことで因果の非情さを悟り、僧衣を脱ぐ結果となってしまった。いまではその類い希な筋肉美を活かしてストリッパーをするなど享楽的な生活を送っていた。そんなある日、ひょんなことから彼は一人の女性刑事フンイーと出会う。フンイーに恋心を抱くビッグガイ。しかし、彼は彼女が背負う醜悪なカルマを見てしまう。彼女の前世は中国人を虐殺する日本兵だった。彼は非情な因果の環からフンイーを救うべく立ち上がる。
REVIEW
2004年・第23回香港電影金像奨、作品・脚本・主演男優賞作品。
ようやく観ました、アンディの肉襦袢。一言・・・「なんじゃ、こりゃ?!」まず、アンディの姿にビックリ!
コメディと思っていたら無茶苦茶まじめな内容に2度ビックリ!!
セシの無残なやられぷっりに3度ビックリ!!!
設定が凄すぎる・・・深い、深すぎる・・・。
人間の"業"いわゆるカルマがテーマのこの作品。何をどう説明していいのやら・・・
「うーーーん」とアタマを抱えてしまいます。
でも2,3度見ていくうちにセシ演じたフンイーの健気に生きる姿とそれが報われない運命。
そしてビッグガイが何のために力を授かりそれを捨てていったかという過程を表現するというのは観る人たちに伝えたい"何か"力強いメッセージのようなものを感じた。
因果の非情さ、許しの心を訴えているのは観ていて解った。解るのだが、頭で理解していても心が「納得いかーん!」と思ってしまう。それはきっとアタシが煩悩だらけの人間だからだろう。アタシには残虐な描写が上手すぎて仇を許す気にはなれなかったのだよ。すまんトー監督。
ただ、納得がいかんが為に何度もこの作品を観てしまう。ひょっとするとジョニー・トーのなせる業にハマったのかも知れない・・・。きっと観る側の価値観で様々な答えが出る作品でしょう
2003/香港
監督- 杜琪峯(ジョニー・トウ) 韋家輝(ワイ・カーワイ)