HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

裏街の聖者/流氓醫生

STORY

町医者マック。彼が診療所を開いているのは、娼婦やチンピラでにぎわう雑居ビルの片隅。この”籠灯<ランタン>通り”と称される裏通りには、様々な人間が住んでいる。皆世間からのハミ出し者だが、小さな夢を抱えた人間ばかりだ。ある者は恋に悩み、相手を思いやって涙を流し、ある者は夢を求めて人生を模索する。また死に直面している者、それを助けようと苦しむ者、そんな不器用な人間たちの心の内を、マックがぶっきらぼうに、しかし思いやりをもって日々診察する

REVIEW

何処かで見たことある話だなと思ったら、それもそのはず漫画「Dr.くまひげ」を元に作ったらしい。原作もかなり泣ける漫画なんですよねぇ。

下町で頼りにされている町医者と彼を取り巻く人々の人情喜劇。

この下町の情景が何とも言えない、いい雰囲気を醸し出しているんです。そして、その下町で生きてる人々は世間でいえば“負け組”なんだけど、力強い生命力を感じますた。

主人公マックを演じたトニーさんって、こういうくたびれ感漂う役が妙に味があって色っぽくていい。 アンディ・ホイが演じるソーというキャラクターもよかったなぁ。シンという女の子に惹かれていくんだけど、病気でどうする事もできないシンを見守るのソー苦しみが、過去に恋人を失ったマックの痛みとリンクしていくのが切ない。

でもこの作品、結構魅力的なのは刑事・チウ演じるラウ・チンワン。あんな濃い顔がキュートに見えるから不思議・・・

またアレックス・トー演じるロジャーがイヤミな役だが「なんか解るよ・・・」と言いたくなってしまうほど、マックに対する嫉妬や葛藤が伝わるんだよな~。だからラストのロジャーは良かった。また、チャウ・シウチョンやロー・ガーイン、ジジ・リョンがチョイ役で出ているのも楽しかったです。しかしジジ・リョン、演技上手くならないっす!まぁカワイイから良しとしておこう・・・

個人的にはチウの恋の行方が気になってしまう。ちょっとホロ苦くてよかった。内容はあまり派手な印象がなく淡々としています、ちょっと色々詰め込み過ぎかなって気がしますが、こういう人情喜劇を観ると心が温かくなって優しい気持ちになれるからいい。個人的にはお気に入りな作品です。

しかしクリスティ・チュン・・・あいかわらずエエ女です。

1995年/香港

監督- 李志穀(チー・リーガイ) 原作- 史村翔/ながやす巧

出演-梁朝偉トニー・レオン)/許志安(アンディ・ホイ)/杜徳偉(アレックス・トウ)/童愛玲(アイリーン・タン)/鐘麗[糸是](クリスティ・チャン)/陳小春(チャン・シウチョン)/羅家英(ロー・ガーイン)/劉青雲ラウ・チンワン