HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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花花型警

花花型警

STORY

香港警察の富麦克(ショーン・ユー)は大富豪の息子。事件が起こると、父親の金を湯水のごとく使って派手な捜査を展開する浮世離れしたボンボンだ。ある日、富麦克の元カノ、リサ(リンダ・チョン)の元に、林亨という刑事がやってくる。林亨は、兄を殺害した犯人を捜すため大陸から香港にやってきたのだった。何やらリサと親密そうな彼に嫉妬した麦克は、林亨をさっさと大陸に追い返すべく、彼の捜査に協力することに。しかしそんな折、麦克の父親の会社が倒産してしまい、彼は今まで全面的に頼っていた財力を失ってしまう…。(yes asia 様より)

REVIEW

若手の男前2人が主人公で刑事アクションもの、「東京攻略」「韓城攻略」のジングル・マ監督なので、「東京攻略」のようなノリのいい内容かな?と思っていますた。んが、物語が進むにつれ暗い雰囲気が・・・ラストは「なんでこうなる??」とちょっと悲しい。しかも、英題の「PLAYBOY COPS/プレイボーイ・コップス」から、誰があの展開を想像できただろう??

いやね、ショーン演じる麦克とチェン・クン演じる林亨が反発し合いながらも友情が生まれてくる内容はよかった。ショーンもチェン・クンも金持ちの設定なんで、ガツガツしてなくて、爽やかな雰囲気。まぁショーンの演じた麦可はちょっと熱い男って感じだけど、現代風な若者ってノリで、物語自体も中盤くらいまで軽いノリなんだよね。

ミステリーではないので、犯人像はやっぱりねってな人が犯人なんだけど、その首謀者とのクライマックスシーンがもう痛々しくてねぇ。でも、その首謀者のイッちゃってる演技に飲み込まれそうにはなるのよ。印象強くて。

でも物語の流れから考えて、あのラストに向かう急展開が中盤迄の雰囲気と落差がありすぎて抵抗を感じてしまう。

でも、ショーンはアクションが上手くなったなぁと感じたし、演技自体、細かい表情が良くなっている気がする。個人的には、麦克というキャラクターがもっと荒々しければ、もっとよかったかも知れない。

チェン・クンは林亨というキャラクターが合っていて、スマートな雰囲気がよかった。その林亨が人に誤解されやすい麦克を徐々に認めて行く所が好きでしたねぇ。

中盤ほどで麦克の父が破産してしまい一文無しになり父を心配して、父がいるであろう港へ麦克は向かうんですが、その父と子の場面がなかなかいい演出。二人ともポケットには小銭程度しか残ってなくて、でも笑い合って、金持ちだった時より親子の距離が近くなっていくような雰囲気が好きですた。麦克と父親の二人の約束が映画が終わった後、切なくなる。

麦克の父を演じたのはダニー・リーこと李sirなんですけど李sirも歳とりましたなぁと感じるくらい、父親役が似合うようになっていますた。昔のハードボイルドな李sirもいいけど、貫禄もあるけど、優しい雰囲気が見える今も悪くないですねぇ。

映画自体が展開に無理があるというか、終盤に駆け込みすぎて、むりやり帳尻を合わしてしまったのが残念。ペース配分がよかったら、違う印象になったかも知れない。

登場人物もいいし全体的に内容も悪くない。所々印象に残る良い場面もあるのに、すごく勿体ないことしているなぁという印象です。

でも、ショーンとチェン・クンの2人の男前が主人公なので見ていて飽きまへん。個人的にはショーンが好きなんだけど、チェン・クンの綺麗な顔立ちに、ちとウットリしますた。

原題:花花型警 -Playboy Cops-

製作:2008 香港

監督:馬楚成(ジングル・マ)

出演:余文楽(ショーン・ユー)/陳坤(チェン・クン)/鍾嘉欣(リンダ・チュン)/李修賢(ダニー・リー)/米雪(ミシェール・イム)