剣客之恋/老鼠愛上猫
STORY
宋の時代。官吏である展昭(アンディ・ラウ)は、街で偶然、白玉堂(セシリア・チャン)という青年と出会う。その日から友人となった二人だったが、のちに白玉堂が女だと知った展昭は驚きながらも、女ながらの武術の腕前に感心するのだった。やがて展昭は皇帝の命で、ある高い身分の娘と婚約するが、それを聞いた白玉堂は激しく動揺する。白玉堂は展昭を愛し始めていたのだ…。
REVIEW
小説「三侠五義(七侠五義)」をベースに作られた作品。といっても、この映画はコメディです。
これといって物語に起伏があるわけでもないし、コメディの割に笑い所が少ないような気はするんです。恋愛に持っていきたかったのか、コメディに持っていきたかったのか焦点がぼやける感じもするし、はたまたそれを掛け合わせたとしても、映画としては弱い感じがしますた。
でも、旧正月映画らしく気分が楽しくなっちゃうような雰囲気。
なんだか微笑ましい気分になっちゃうんだよなぁ。
あと、コメディとして楽しむというより、恋愛の部分が上手く描かれていたので、そちらの展開が楽しめますた。
内容に関しては、スタンダートな内容だと思うし、展開もちょっと読めてしまうんですが、キャラクターがよかった。
展昭(アンディ)と包拯(アンソニー・ウォン)の関係が好きだったなぁ。普段は上司と部下のなんだけど、仕事を外れると友達のような関係で、二人がお風呂で語り合うシーンとか、結構お気に入りのシーンです。
そういや、ゴードン・チャン監督の「野獣刑警/ビースト・コップス」でも、我らが張耀揚(ロイ兄さん)と秋生さんが風呂で語り合うシーンがあったなぁ。
裸のつきあいって大事だよ、うん。それと、わし的にオイシイ場面ですた。ごちそうさま。
それにしても、この作品のセシリア・チャン、一応ヒゲをつけて男装しているんですが、まったく男には見えましぇん(笑)
まぁコメディだから、そこはツッコミ所なんでしょうね。でも、綺麗どころは何やっても綺麗だわ。
あとセシは、この作品もそうだけど、「ラヴァーズ&ドラゴン」とか「喜劇王」のような気の強い役がホント似合う。あのかすれた声も凄くいい感じになるんだよなぁ。「Promise?無極?」のような女々にしている妖艶な役より、男勝りな役が数倍も魅力を感じる。
でも、気の強い役が似合うからこそ、アンディ演じる展昭に片思いする所がなんだか切なくなってしまうんだよね。
全体的に旧正月映画らしい雰囲気で、のんびりした感覚で楽しめる作品ですた。
意外に面白かったのは特典に入っているメイキング。撮影風景や出演者の軽いインタビューがあって見所あり。
2003年/香港
監督:陳嘉上(ゴードン・チャン)
出演:劉徳華(アンディ・ラウ)/張柏芝(セシリア・チャン)/黄秋生(アンソニー・ウォン)/張達明(チョン・ダッミン)/李冰冰(リー・ビンビン)/杜文澤(チャップマン・トゥ)/黄一飛(ウォン・ヤッフェイ)