HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

恋する天使/大三元

STORY

男の借金の肩代わりをさせられ、中近東に売り飛ばされそうな水商売のパイ(アニタ・ユン)はヤクザの追っ手から逃れ教会の懺悔室に駆け込む。パイの告白を聞いた神父ツォン(レスリー・チャン)は彼女を救おうと決意。

パイと仲間が住む下宿屋に正体を隠し引っ越したツォンは彼女達の更正作戦を実行する。

REVIEW

日本語タイトル紛らわしいのー。『恋する惑星』と『天使の涙』と間違えそうだ。原題は『大三元』あまりマージャンシーンが出てこないので「なんで?」とおもっていたら、登場人物の名前ツォン/レスリー『中』、パイ/アニタ 『白』、ハツ/チンワン『發』からとって『大三元』だったのね。確かにおめでたいわ。

内容は結構ベタなラブコメに仕上がっています。

これは、アニタレスリーのファンなら楽しめるんじゃないかな?それ以外の人はどうなんでしょ?笑いの温度が低い気は否めなかったなぁ。

でも、『君さえいれば』とか『金玉満堂』とかもそうだけど、レスリーアニタの組み合わせって好きなので個人的にわし自身はかなり好きな部類に入るかも。

この映画の主人公ツォン(レスリー)ちょっと何処かぬけていて汚れを知らない純な神父なんだけど、ちょっと女性と目が合っただけで虜にするような神父ですごくモテモテ。しかもパイ(アニタ)達の為に何故そこまでするんだろう?と思うほど尽くす神父。そりゃ惚れるわ・・・愛に満ちた神父の役が似合う。まさに天使でした。

そしてパイ(アニタ)は、はすっぱな女で最初はツォンの事を疑う。娼婦で気が強い女だし、商売柄「楽しい時は笑えないし、悲しいときは笑う」ようなクセがついてしまっている。それがツォンと出会った事で笑えるようになっていくところとかよかったなぁ。でもアニタはどんな役をやってもどこか純粋な雰囲気を漂っていて可愛いんだよねぇ。不思議な女優さんだ。

内容はホントお気軽なタッチで、深みはあまりないし特別大笑いできるような映画ではないんだけど、ちょっとした笑いが所どころあるところが好きですた。

特に刑事ハツ(ラウ・チンワン)とその相棒がマヌケな刑事で可笑しいんだよね。

盗聴器を仕掛けて部屋の会話を聞いてエロい事を想像するところとか、またレストランでの盗聴のシーンとかベタな展開だけど笑えた。主役の二人よりコッチの刑事達が笑いを持っていきますた。

それとパイとその仲間達もよかったなぁ。この映画に出てくる女性はみんな強い女で、もうめちゃくちゃな女達なんだけど何だか楽しそうで明るいんだ。あぁこういう女友達っていいなぁって思ってしまう。

ラストは、曖昧なカンジ。でもその曖昧さが神父の恋をほのかに描いていたし、なかなか洒落が効いていて、これから先のことは「神のみぞ知る」ってところが私は気に入りますた。

レスリーが凄く可愛い!って思った一本ですた。

1996/香港

監督:徐克(ツイ・ハーク

出演:張國榮レスリー・チャン)/袁詠儀(アニタ・ユン)/劉青雲ラウ・チンワン)/熊欣欣(チョン・シンシン)/成奎安(シン・フイオン)/黄百鳴(レイモンド・ウォン)