HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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花好月圓

花好月圓

STORY

古代中国のある小国―。十数人の皇子の後、ようやく姫に恵まれた皇帝は大喜び。ところが、姫の身体からは想像を絶する臭いが…。

 年頃になった姫(ミリアム・ヨン)のため、皇帝は姫の体臭を治した者を婿として迎えるというお触れを出す。並み居る名医をよそに、姫の主治医に選ばれたのは貧乏人の夢渓(リッチー・レン)。夢渓は自ら編み出した香薫療法の実験台に魚売りの含香(ミリアム二役)を選ぶ。彼女もまた、筆舌に尽くしがたい体臭の持ち主だったのだ。含香とともに苦労を重ねた結果、たった一粒の妙薬を作り出した夢渓。さて、彼は姫と含香、どちらを救うのか…?

REVIEW

ミリアム・ヨン&リッチー・レンのラブコメ。とーっても、気軽に観れる娯楽性のある物語ですた。

王女の体臭治療の為に貧乏人の夢渓(リッチー・レン)は偶然出会った魚売りの含香(ミリアム二役)を実験台にする。っというか、含香は夢渓に一目惚れして自ら実験台となるんですね。

そこには同じ仲間売りの仲間も協力してんやわんやで物語は展開していく。

こう頭をからっぽにして観れるといいますか、気軽に楽しめる内容ですた。

ミリアム・ヨンが主演のラブコメは展開が解りやすくて読みやすいオチなんですけど、個人的にはミリアムの雰囲気がとっても好きでいつも楽しく観れます。ある意味、期待を裏切らないといいましょうか・・・

それに笑いがあって、ちょっと切なくてハッピーエンドってのはスタンダートだけど好きです。

今回は町娘の時のミリアムの衣装が可愛い。ミリアムはやっぱり親近感がわくタイプの女優なんで、姫の格好より町娘の格好が好きです。いやー、汚らしい格好でもあるんですけど(笑)でも可愛いんですよ、ほんと。

今回というか、たぶん初めてリッチー・レンの古装片を見ましたが意外と似合う。今まで見た事無かったからか、新鮮な感じがしますた。リッチー・レンは演じている役でホント印象の変わる人だなぁと思う。しかも、見ていくうちに演じたキャラクターに惚れてしまいそうになるから不思議。

今回もリッチーが演じた夢渓のキャラクターがいい。

自分勝手なところも鈍感なところも何だか可愛い。母性本能をくすぐられるようですた。

あと魚売りの仲間、大魚(林雪)・小魚(周楠)・魚(葛民輝)もよかった。

香港映画らしいベタなキャラクターだけど、こういうキャラは不可欠だよね。でも、もうちょっと出番がほしかったなぁと思う。

実験や研究をしていくうちに夢渓と含香は親しくなっていくんですね。

中盤あたりで二人で月を眺めている場面があるんですけど、夢渓は含香と近い距離にいても、彼女の臭いを気にならなくなっている。その場面は夢渓のちょっと心の変化を感じてしまう。二人の距離感がいつの間にか表現されているようで地味だけど印象的ですた。

鍾鎮濤(ケニー・ビー)こと阿Bが演じた大臣もよかったです。夢渓を邪魔するためあれこれ策略を巡らす相手なんですけど実は鼻が利かないんですね。でも治療可能なのに治そうとしない。その理由は宮廷を去るときに解るんですが、彼なりの愛情に切なさを感じる。アタシはこの嫌な大臣が最後には好きになったよ。

物語はわかりやすくベタですがキャラクター設定もよかったし、色彩や衣装が綺麗だったりで女子的に楽しめる物語ですた。

のほほんとしたリッチー・レンは個人的にかなり可愛いと思います、ハイ。

2004年製作 香港

監督:葉錦鴻(イップ・カムハン)

出演:楊千[女華](ミリアム・ヨン)、任賢齊リッチー・レン)、林雪 (ラム・シュー)、葛民輝(エリック・コット)、鍾鎭濤(ケニー・ビー)