HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

茶舞 ONE LAST DANCE

茶舞

STORY

血と暴力の日々に疲れ果てた殺し屋の阿査(フランシス・ン)。引退を決意した彼に舞いこんだ最後の仕事は、イタリアンマフィアのボス(ハーヴェイ・カイテル)からの依頼だった。それは、彼の息子を誘拐した犯人を探し出して抹殺するというもの。Tはさっそく犯人探しを開始するが、同じ事件を担当する警部(ティ・ロン)に捜査に協力するよう迫られる。そんな中Tは、あるマフィア構成員の妹・阿美(ビビアン・スー)と運命的な出会いを果たし…。(yes.asiaさんより抜粋)

REVIREW

以前から観たかった呉鎮宇フランシス・ン)主演の『茶舞 one last dance』をブロ友さんからお借りできまして鑑賞しますた。Sさん、ありがとうございます。

日本語字幕はないので、中文字幕にての鑑賞。

言葉の壁といいますか、わしの読解力のなさでわからない部分も多々あります。

物語は呉鎮宇フランシス・ン)演じる殺し屋・阿査が最後の仕事でマフィアの抗争に巻き込まれるって内容。

なんか、俳優陣は中華系が多いですが、いつもと違う背景や雰囲気が漂う。サクッと調べてみる監督はマックス・マコウスキーというブラジル出身の監督で、製作国はシンガポールですた。

物語は途中まで結構シュールな笑いがあるような、いい感じの緩さを感じましたが後半はシリアスになっていますた。そこの温度差に違和感を感じましたけど、個人的にはこういう作りの映画はミステリアスで好きです。

でも、好みがはっきり分かれるだろうけど。

鎮宇演じる主人公、阿査はきっちり横分けの髪型でスリムなスーツを着こなしている、ちょっぴりインテリ風な雰囲気。でも殺しの仕事になると冷酷な表情で人を殺していくんですね。殺しの場面はキツく映らないように演出されているんですけど、相手にじわじわ恐怖を与えていく様子や阿査の無表情な顔が逆に怖い。プロの殺し屋なんだなぁってイメージが湧く。

そんな仕事に対してはプロの阿査なんですが、知り合いというか弟分のような男、阿高の妹・阿美に一目惚れするんですが、その弟分のような男、阿高に「お前とどういう関係なんだと」バツが悪そうに聞くとことか、あとミルクティーの入れ方に妙なこだわりがあったりと、ちょっと可笑しくて可愛らしかったりもする。ギャップといいましょうか、そこが主人公、阿査の魅力だったりするわけです。

鎮宇に関しては、申し分なしです。さすがといいましょうか、結構魅力的な主人公ですた。

他の登場人物に関しては、主人公・阿査に惚れられる妹・阿美役がビビアン・スー。これ確か2007年の映画なんですが、ビビアン可愛いすぎ。っていうか、あてくしこの人と同い年なんですけど・・・何この透明感?

意外にも弟分の阿高が中盤まで結構グイグイ関わってきます。最初にちょっと出ていなくなると思っていたら、物語に深く関わる人物である意味、物語のキーマンですた。でも、小島よしおに見えてしょうがない(笑)

あと、DVDジャケットに主役級で載っているハーヴェイ・カイテルさんの出番が思った以上に少ない。

「へっ?こんだけ?」って思うほど。個人的には好きな俳優なので、もっと出演して欲しかったです、ハイ。

刑事役のティ・ロンさんも、もっと深く関わる人物かと思いっていましたが第三者的印象ですた。

全体的に、主人公と登場人物の関係をもうちょっと深く描いて欲しかったかなぁって気がします。

小道具に紅い封筒だったり、チェスがあったりと、ポラロイドフィルムだったりと何だかオサレ感も漂うような雰囲気で、所々のカメラワークも妙に凝った作りになってます。

ちょっといきなりなラストに「えっ???」ってなりましたが、紅い封筒の使い方が良かったです。

紅い封筒もそうだけど、絆創膏とか細かい伏線になって展開も過去と現在が行ったり来たりさせて観ごたえがある。んだろうけど、わしの読解力不足でそこが混乱してしまいますた。

ちゃんと理解ができれば、もっと楽しめる作品だったのでは?と思いますた。いやー、勿体ない。

好みは分かれるだろうし理解しづらかったですが、悪くはない内容かと思いますた。

鎮宇ファンのわしとしては、ようやく観れてよかったです、ハイ。

2007年 シンガポール製

監督:マックス・マコウスキー

出演: 呉鎮宇フランシス・ン)/徐若瑄 (ビビアン・スー)/ 狄龍(ティ・ロン)/ ハーヴェイ・カイテル