HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

エンドレス・アフェア/愛輿誠

愛興誠

STORY

家の金を持ち出し姿を消した兄・龍就(フランシス・ン)を探すため、進(ダニエル・チャン)はタイに渡る。一方、龍就は現地の黒社会の幹部になっており…。

REVIEW

呉鎮宇出演作品を久々に鑑賞。

鎮宇は香港で人を殺しタイに逃亡し、そこでマフィアの幹部になっている男。その兄を追いかけてタイに来た弟をダニエル・チャンが演じています。

『無間道』の脚本を担当した麥兆輝(アラン・マック)の初監督作品。

なかなか見応えがあって飽きない展開だと思う。兄弟愛も友情もちゃんと描かれて悪くない。

ただ、何となく何かが足りない。なんだろ?うーーーん。

それと、ダニエル・チャンの存在が展開していくうちに影が薄くなっていくのが気になる所ですた。

鎮宇は相変わらず、良いボジションで上手い事演じてます。

まぁあのパンチパーマを見た時は微妙な気持ちになりましたが、それでも役柄の雰囲気か格好良く見えるんですね。

いろいろ内に秘めた感情も上手い具合に表現していて説得力あるんだよね。

その龍就の相棒である、ヤット(王傑)とヤットの妹で龍就の助手のシュー(梁詠叙ャ)がこれまた物語にいい感じで絡んでくる。

龍就とヤットの友情の描き方はさらりと描かれているけど、ちゃんと信頼し合っているのが判る描かれ方だし、龍就とシューの微妙な関係も伝わる。このヤットとシュー兄弟の存在がよかった。

ジジ・リョンはわしの中では爽やかなヒロインというか、守られるタイプのイメージというか・・・

だから、ジジが演じるシューに違和感を感じてしまう。格好いい女なんですけどね。

龍就とのダンスシーンも格好いい演出で良かったんですけどね、どちらかといえば、

最後の荷台での場面が個人的には好きでした。

それまでの違和感を払拭されたというか、あの場面の演出がよかった。苦しそうだったけど。

あと、やっぱり龍就とヤットの銃撃戦がいい。

ヤットの首にかかっている銃弾が泣ける。いい演出だと感じますた。

鎮宇はやはり良かったんですけど、この映画は王傑さんがかなり良かったですねぇ。

結構、物語に入り込んでくるカット(李燦森)がちょっと勿体ない扱いだったかなぁ。

物語を掻き回すなら最後まで掻き回した方が良かったかも。最後は放ったらかしかい!!ってちょっと思う。

スタンダートな作りだとは思う、流れをうまくまとめ過ぎちゃったかなぁって感じがする。

でも飽きない展開で退屈はしない。

最後はちょっと「???」となる場面もあるけど物語の着地は良かったと思いますた。

2000年 香港

監督:麥兆輝(アラン・マック

出演: 呉鎮宇フランシス・ン)、陳曉東(ダニエル・チャン)、王傑(デイブ・ウォン)、梁詠叙ャ (ジジ・リョン)、 李尚文(リー・ションマン)、呉佩慈(ペース・ウー)、李燦森サム・リー