HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

愛上百イ分百英雄

爱上百分百英雄

STORY

警官のプレイン(鄭伊健)は一年前、重要証人を保護中に被告人ガウの雇った殺し屋・天使(方中信)に恋人carrie(梁詠?)を殺され、それからというもの髪を切らず、心を閉ざした日々を送っていた。

事件から1年後、香港警察に配属されたターキー(陳小春)はブレインとコンビを組む事に

ある日、ガウの屋敷に連れ去られたアイドルのシュウティン(徐若瑄)は自分を裏切ったガウを殺しにやって来た天使を目撃してしまい、命を狙われる羽目に。警察にその事を訴えたシュウティンだったが、証拠を隠されてしまう。彼女のファンであるターキーはブレインと共に彼女の護衛をする事に。

そしてシュウティンはコンピューターに詳しい親友のマンディ(梁詠?/2役)に出会う。殺された恋人・carrieにそっくりなマンディにプレインは驚き、恋に落ちる。

REVIEW

そういや、イーキンとジジが競演ってのも今では貴重かも。夢の中で二人が照れあって笑っている所なんて、あれ絶対、個人的要素入っている気がする。

っということはさておき・・・

イーキンと小春の組み合わせって、結構好きです。いつもイーキンが小春に喰われちゃっているイメージが強いんだけど。

でも、この作品はクールなプレイン(イーキン)と能天気なターキー(小春)というキャラクターの持ち味があって、バランスのいい描き方ですた。

だから、心を閉ざしていたプレインがターキーとあっさり意気投合しても納得のいく描き方ですた。

序盤、恋人carrieが殺される所までシリアスもんかな?と思ってましたが、小春と相変わらず変なズラで登場のロー・ガーインが出たあたりで、これはコメディだと気づいた。

物語のテンポがよく、要所要所に笑いがあるのが結構楽しめますた。

殺し屋・天使がシリアスに悪に撤しているのに対し、狙われている側のプレインたちの対処が可笑しいというか、それもこれもすべて、ターキーの父である元CIAのボンドのおかげというか何と言うか・・・

もう、この親父が楽し過ぎで今回はイーキンも小春もこのジェームス・ボンドもどきの親父に喰われっぱなしですた。

くだらない発明をしたりする所なんかは、なんだかシンチーの「0061 北京より愛をこめて」のダッ・マンサイのキャラを思いだすよう。で、このボンドもどきの親父の立ち振る舞いとかツボを刺激する。「007」の曲が安っぽく使われている所とか妙にはまってしまいますた。

あと、シャワー室での爆弾騒ぎのシーンはお気に入り。

爆弾を蹴ろうとして、シュウティンに伝言を伝えようとする所も、ターキーがプレインにも「お前も愛している」と言ったりする場面にも、ちょっとした面白さを感じたし、いい演出だった。

あと、やっぱりね・・・と思いながらも上司の新車が爆発する所とかベタだけど、ああいうベタさは好きだなぁ。

クライマックスでの殺し屋・天使との対決は少々アッサリした感じではありますが、捕まったボンド親父を助ける場面の銃撃シーンは結構盛り上がっていてガン・アクションも内容の割にはなかなか見応えあり。

テンポ良し、笑いあり、香港映画らしい演出で久々になかなか楽しめる映画ですた。

あっ、でもこの作品はロー・ガーインの存在がなかったら面白さは半減したと思います。

1997年/香港

監督:文雋(マンフレッド・フォン)/劉偉強(アンドリュー・ラウ

出演:鄭伊健(イーキン・チェン)/陳小春(チャン・シウチョン)/梁詠?(ジジ・リョン)/徐若[王宣](ビビアン・スー)/方中信(アレックス・フォン)/羅家英(ロー・ガーイン)