HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

電脳警察サイバースパイ/公元2000

公元2000

STORY

いきあたりばったりの毎日を送るピーター(アーロン・クォック)の生活は、ある日、訳もわからず警察に逮捕されたことから一転する。

 彼らの会話から、彼が"最高のプログラマー"と信望している兄グレッグにスパイの疑いがかかっているらしいことがわかるが、グレッグは何者かに殺されてしまう。兄の死の秘密を探るピーター。その秘密をめぐって、ピーターの前に現れるCIA、グレッグのフィアンセを名乗る謎の美女、ピーターの命を狙う殺し屋たち。渦巻く疑惑の中、自分の知らない兄の姿を知るピーター。

 兄は画期的軍事機密の研究に携わり、世界中を破滅に導く程の威力をもつ特殊な爆破物の開発に成功していたのだ。 自身の命を守るために兄の名誉を守るために、兄の開発を悪用し破滅を導く奴らに刃を向くピーター。彼は世界を救うことができるのか?!

REVIEW

スパイ映画なのか?それともタイトル通りサイバーな近未来的な物語なのか?といろいろ想像を膨らましていますたが、アーロン演じるピーターが命を狙われて、てんやわんやするお話ですた。

主人公アーロンたちは警察でもなければスパイでも何でもなかったし(笑)

でも、スピーディー且つ飽きのこない展開で終始退屈しなかったです。

物語は兄グレッグが帰ってきて、スパイ容疑をかけられたあたりから面白くなってきて、舞台がシンガポールに移ってからスピーディに展開。

前半で出演する刑事役の鎮宇がこれまた、いい味出しているっていうか、主役のアーロンを喰っちゃうような演技。

鎮宇の最期は、格好いい演出だなぁって感じた。なんだか、「ヒーロー・ネバー・ダイ/眞心英雄」のチンワンの終わり方と通ずる感覚に陥ってしまう気がする。

志半ばで無念の死を感じてしまう、あの最期が悲しいんだけど凄くいい演出だった。

ただ、少し勿体無いなぁっと感じたのは、主犯格であるCIAの刑事カルヴィンの正体を後半に持っていったほうが、盛り上がりとしてはよかった気がするんだよね。

観る側が結構早い段階で正体が解っちゃうから、あまりハラハラしない。

犯人側が中途半端に描かれている感じがしてしまう。出すなら出す、隠すなら隠すくらいの徹底した描き方をして欲しかったなぁっていうのが本音ではあります。

ラストは一味の一人である廬恵光がドサクサに紛れて逃げ切ってしまう所が何だかモヤモヤしちゃいますし、まぁなんでアーロンはいきなりあんな強くなったんだろう?とかちょっと思っちゃったりしますが、でも最後のアーロンVSカルヴィンの攻防はキレのある動きで盛り上がりを見せると思うし、オチもよかった。

細かいところを挙げると府に落ちない点が多少ありますが、スピーディで迫力のある銃撃戦、キャラクターが個性的に描かれていて、全体的に面白いと素直に思える映画ですた。

2000年/香港・シンガポール

監督:陳嘉上(ゴードン・チャン)

出演:郭富城(アーロン・クォック)/呉彦祖ダニエル・ウー)/郭妃麗(フェリス・クォック)/頼興祥(ジェームス・ライ)/葵樂芝(ジジ・チョウ)/連凱(アンドリュー・リェン)/呂良偉(レイ・ロイ)/呉鎮宇フランシス・ン