HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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ラッキー・ファミリー/97’家有[喜喜]事

STORY

父(ロイ・チャオ)は優雅な隠居生活を送っていた。長男ムン(レイモンド・ウォン)は仕事一筋で、 よく気がつく専業主婦の妻を心から愛している。二男フェイ(フランシス・ン)は勉強一筋で、 女が苦手だった。三男コウ(チャウ・シンチー)は父や兄に金を無心しては女のケツを追いかけ回す自称プレイボーイだった。そんなある日、 三男は宝くじが当選したことを知るが、 大金を独り占めしようと家族に教えない。だが、 その当選くじは、 兄弟が仕組んだニセの宝くじだった…。

REVIEW

この「ラッキー・ファミリー」と92年製作の「ハッピー・ブラザー」はシリーズのような続編のような感覚があるので、どうしても比べてしまう。

やっぱり前作「ハッピー・ブラザー」が展開も面白く、レスリーの強烈なオカマキャラとサンドラ姐さんやマギー・チャンのキャラクターも強烈な印象があったので、正直この97年版を初めて観たとき、前作に比べインパクトが薄い印象ですた。それでも十分楽しめる作品。

で、やっぱり一番印象的なのはシンチー!っと言いたいところですが、彼ではなく、スーン役を演じたクリスティ・チュンでしょう。わしが抱いていたセクシークリスティがガラガラーと音を立てて崩れた(笑)

いくら演技とはいえ、ヨダレを垂らしながら登場したときにはビックラこきますた。もうね、頭のおかしなフリをしているシンチーすら霞んでしまうくらい、渾身の演技。

んでもって、しっかりアクションをこなしちゃうんだよなぁ。ここまで来ると尊敬します。

あと、父役のロイ・チャオがいいんだよねぇ。結構、ジーンとさせてくれる所もあって、さすが味わいがある役者だなぁって感じた。もう、帰らぬ人になってしまって本当に残念に思う。

物語としてはシンチーのドタバタな展開もよかったけど、ン・シンリンが鎮宇の恋人のフリをするあたりからの展開がお気に入り。やっぱ、鎮宇もシンリンも上手し、雰囲気がいい。今回のキャラの中では2人とも他のキャラに比べると地味だけど、この二人の恋の行方が個人的に好きですた。

シンチーに関して言えば、やっぱり前作の方が好きかなぁ。アクションもブルース・リーの真似をするシーンもあって印象的な所もあるけれど、ちょっと宙ぶらりんな印象は否めない。前作のキャラが強すぎて、今回はちょっとパワーダウンしている気がする。

それでも、シンチー自身は十分楽しめるのでわし個人としてはまったくOkですけど。

そしてレスリーに関して言えばカメオ出演です。ファンの方はさぞかしガッカリしたんじゃないかと・・・ホント、ラストに出るくらいなんだもん。わしですら、ちとショックですた。でも、ほんのちょっとの出演だけど場が華やぐなぁって思いますた。やっぱり凄いなぁレスリーって。

この作品はジーンとする場面もあったし、わしのお気に入りの俳優・女優が出ているし、やっぱり旧正月映画なので明るく楽しい気分になる作品ですた。

確かに92年の「ハッピー・ブラザー」に比べると物語のインパクトは薄い気がします。でも、今になって考えると92年版の「ハッピー・ブラザー」は作品として出来すぎていたんだと思う。久々に観てみるとこの「ラッキー・ファミリー」もこれはこれでよく出来た作品だと思いますた。

1997年/香港

監督:張堅庭(アルフレッド・チョン)

出演:周星馳チャウ・シンチー)/呉鎮宇フランシス・ン)/黄百鳴(レイモンド・ウォン)/鍾 麗[糸是](クリスティ・チュン)/呉倩蓮(ン・シンリン)/伍詠薇(クリスティン・ン)/喬宏(ロイ・チャオ)/※カメオ出演 張國榮レスリー・チャン