HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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香港極道 野獣刑事/神探父子兵

STORY

エリート警部のロウ(アンディ・ラウ)は、香港警察の特捜班(C.I.D)に勤務。一方、ロウの親友でヒラ警官のダン(ユン・ケイ)は、劣等感を抱きながらもC.I.Dへの編入を夢見ていた。実は2人の父親も同じ香港警察に勤務しているが、ロウの父親トン(トン・ピョウ)は警察総監で、ダンの父親マー(ウー・マ)はヒラ警官。ある時ロウの父親の口利きで、ダンもC.I.Dに編入するが……。

REVIEW

アンディが主役と思いきや、思いっきりユン・ケイとウー・マの親子愛なお話しですた。原題の「香港極道 野獣刑事」ってタイトルはまったくアテになりまへん。

しかもDVDなのに吹き替えしかないってどういうこと?ワケ解らん・・・

アンディはユン・ケイの親友で準主役な出演です。アンディの吹き替えがたぶん「ガンダム」のアムロ・レイの声の人だと思うんだけど、その爽やかすぎる声が妙に可笑しくて噴き出しそうになりますた。

それに比べ主人公のダン(ユン・ケイ)の声はダミ声の大人な雰囲気なので、親友であるロウ(アンディ)と会話をすると大人と子供が会話している風に聞こえて違和感を感じてしまう。なんでこの作品、字幕がないんだろ?ストーリーに集中できんがな!

で、この時代の映画らしくラストでダン(ユン・ケイ)はエラい事に・・・

約20年前くらいの作品なので、ストーリーに新鮮さはないものの、主人公ダンの葛藤する姿とか父マ刑事との親子の描き方が悪くなかっただけに、あのラストは嫌だなぁと思ってしまう。

それと、敵役のイン(チン・シウホウ)の彼女を演じたシュウ・ホンムイの描き方が半端すぎる。登場したときは、物語に重要な人物かと思うような描き方だったのに、あんな終わり方でいいのか?あれじゃあただ嫉妬に狂った女にしか見えん・・・

展開も途中もちょっと間延びする感じだし、武術指導にサモ・ハンのスタントチームやユン・ワー、チン・ガーロッがいる割にアクションのキレも見せ場も半端なんですよねぇ・・・そこがまた勿体ないなぁと思う。

主人公のダンに対してもあまり魅力を感じないんだよなぁ。何かただの迷惑キャラ。まぁ父親のマ刑事からすれば馬鹿な子ほど可愛いの構図が成り立つんだけど、ロウなんてダンの暴走でいつも尻ぬぐいするハメになるし・・・

どちらかと言えば主人公のダンやロウより、二人の父親が魅力のあるキャラクターなのよね。一方はヒラ刑事でもう片方は警視総監って立場だけど、オヤジ同士の長年の友情も感じるし、トン・ピョウの人あしらいの上手いキャラとか好きだったなぁ。このオヤジたちのほうが粋で格好いい気がする。

製作総指揮がサモ・ハンなので、サモ・ハン自身も屋台の兄ちゃん役で一瞬出演したり、冒頭にリチャード・ンがちょこっと出たり、そういう所は好きでした。

でも残念ながら、出演者が好きじゃないと退屈する部類の作品だと思います。

1988年/香港

監督:元奎(ユン・ケイ)

出演:元奎(ユン・ケイ)/劉徳華アンディ・ラウ)/蕭紅梅(シュウ・ホンムイ)/午馬(ウー・マ)/錢小豪(チン・シウホウ)/董驃(トン・ピョウ)