HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

過ぎ行く時の中で/阿郎的故事

STORY

その昔、レーサーとして名を馳せたトラック運転手のアロン(チョウ・ユンファ)は、息子のポーキーと二人で慎ましい生活を送っていた。

そんなある日、かつて女癖の悪さからアロンに愛想を尽かし別れた元妻ボーボー(シルビア・チャン)が、アメリカからCMディレクターとして帰ってくる。

自分の子供が死産だったと聞かされていたポーポーは何も知らずに子役として起用したポーキーが、実は自分の実の息子と知って動揺を隠せない。

一方、息子は自分よりもポーポーと暮らしたほうが恵まれた生活が送れると悟ったアロンは、わざとポーキーにつらくあたるのだった…。

REVIEW

最近、こういう親子ものって弱いわ・・・歳のせいだろうか?

89年の作品なので、演出もストーリーも古臭いんですが、わしゃこういう作り嫌いじゃないです。ユンファのボサボサロン毛には大爆笑でしたが・・・

でも親子の情を描きつつ、しっかりラブ・ストーリーとしても成立しているし、演出も細かくて、ひとつひとつのシーンが印象に残る映画ですた。個人的にはお子様ランチのシーンがよかったなぁ。

子役のウォン・コンユンが凄くいい味を出していて、シルビア・チャンが母親と知って戸惑う姿とか、ユンファとケンカしてしまうんだけど、そのユンファを庇うシーンとかツボをついてくる。

ポーキーが前から欲しがっていた犬をアロンが買ってくるが、母親のポーポーが与えたパソコンに夢中で見向きもしないシーンとか結構切なくてよかった。

こういうシーンを観ると、昔、おとんに似た様な事をしてしまった事を思い出しちゃったよ・・・すまん、おとん。

そしてレーサーとして復活てポーポーが駆けつけるシーンのユンファの笑顔。この笑顔にこれから前を向いて生きていこうとする男の姿があった。

しかしラストはやっぱこの時代の映画だね?と思う悲しいラスト。今観ても、このラストはあまり好きになれない。人生は非情だ・・・

1989/香港

監督:杜峯(ジョニー・トー

原案:周潤發(チョウ・ユンファ)/張艾嘉(シルビア・チャン

出演:周潤發(チョウ・ユンファ)/張艾嘉(シルビア・チャン)/黄坤玄(ウォン・コンユン)/呉孟達(ン・マンタ)/王天林(ウォン・ティンラム)