HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

映画ときどき猫。音楽、パソコン、趣味

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明/状元黄飛鴻

STORY 清朝末期、列強諸国の圧迫に混乱する清朝末期。広東の名医にして南派少林拳の達人、黄飛鴻/ウォン・フェイホン李連杰)は友人で黒旗団のラウからこの混乱の世を鎮めるようにと頼まれ自警団を作る。

一方、フェイホンの噂を耳にしたフー(元彪)はフェイホンが営む寳芝林へ弟子入りを志願しにやってくる。にだがフェイホンに出会えないまま寳芝林を後にする。

フェイホンは発砲事件の事警察長官に話をつけに行く。だがそこで同席していた米英の代表、警察長官と意見が対立。しかもそこにフェイホンの自警団と対立している沙田の連中の乱闘騒ぎに巻き込まれたフェイホンは自警団と共に謹慎となってしまう。

そして、アメリカ移住の斡旋を装い、中国人を強制労働させている外国人組織の存在を知った黄飛鴻は、組織から命を狙われることに。

また、武術家として名を売ろうとする武道家・嚴振東/イム(任世官)は黄飛鴻にしつこく挑戦を続ける。無用な戦いを避けようとする黄飛鴻だったが・・・

REVIEW

この作品、多くのシリーズ化がされており、サブタイトルも混乱しやすいのだが、ツイ・ハークが監督した『天地黎明』『天地大乱』『天地争覇』がやっぱり面白いです。今回は『ワンチャイ』シリーズの第一作目ということで『天地黎明』の紹介

この主人公、黄飛鴻/ウォン・フェイホンは実在した人物で、今でも語り継がれる英雄なのである。そして黄飛鴻の弟子、林世榮/ウェイの弟子の息子達があのラウ・カーリョン達という香港映画界にとっても感慨深い人物です。

第一作って事もあって人物設定がに丁寧過ぎたため前半は少し退屈してしまいますが、後半からアクションが豊富に取り入れられてアクション好きな私としては大興奮な作りとなっています。

特に黄飛鴻とヤン・サイクーンが演じた嚴振東/イムとの対決は見事。小技あり大技あり、梯子の使い方といい、こだわりを感じる演出。

一応このシーンはリンチェイが骨折したためスタントを起用していますが、そんなことは関係なく目を見張る物があります。

もうこれはアクションを楽しむためにあるものと思って楽しんで観てます。

他の登場人物も面白く構成されていて、黄飛鴻とイーの関係は甥と叔母ですが、血が繋がってないらしく、だから恋仲になっていくのね・・・納得。

黄飛鴻の弟子の出っ歯のソーも張學友/ジャッキー・チュンが演じていて、これが以外にもユン・ピョウ並に存在感があってよかったです。

リンチェイ以外にもそれぞれが主だった見せ場があって作品に厚みが出ておりますた。

ちょっと古くさい作りですが歴史とアクションが上手く融合されていて、リンチェイやユン・ピョウ、ロザムンド・クワンなどの登場人物の設定や絡みにも魅了される一本。やっぱこの頃のツイ・ハークの作品って勢いがあって面白いわ。

1991年/香港

監督/製作:徐克(ツイ・ハーク

出演:李連杰リー・リンチェイ/ジェット・リー)/關之琳(ロザムンド・クワン)/元彪(ユン・ピョウ)/張學友(ジャッキー・チュン)/鄭則士(ケント・チュン)/任世官(ヤン・サイクーン)