HK CINEMA LABO 映画と猫。ときどき雑記帳

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男たちの挽歌2/英雄本色

本色英雄2

STORY弟の刑事キット(レスリー・チャン)のために改心し、服役していた元暗黒街の顔役ホー(ティ・ロン)は、警察に乞われて新たな偽札製造組織に潜入。そこで彼は、部下の幹部に消されかけていたルン(ディーン・セキ)を、今は亡き親友マークの双子の弟で、NYでレストランを経営しているケン(チョウ・ユンファ)のもとへ避難させるが……

REVIEW

男たちの挽歌』の続編。前作でマイクを演じたユンファが人気となり、無理やりユンファを双子の弟ケンとして登場させてしまったというツッコミもあるとは思うが、実は前作よりコッチの方が好きなのわし。見せ場も多いしね。この作品は泣き所が多いんだよね。そして銃撃戦もカッコイイ。

特にケンが精神を病んだルンを庇いながら追っ手と戦うシーンは凄い。特に階段のシーン。二丁拳銃の生かし方が一番だったよ。そのあとケンが銃弾に撃たれるのを見たルンが正気に戻り「ケーーン!!」と叫んだシーンで何度泣いた事か・・・マジであのシーンは痺れる。

レスリーがコー一味に近づく為、取引現場に現れたシーンのあのスローモーションの格好よさ、またホーがコーに近づく為、刑事と気づかれた弟キットを撃たなければならないシーンも泣ける。ティ・ロンの涙を抑えながら撃つ表情がたまらんかった。

そして一番の泣きはレスリーが撃たれた後、子供が生まれた妻ジャッキーに電話をするシーン。あれは当時アイドルとして扱われていたレスリーに役者魂を感じた名シーンだった。「當年情」を聴くと今でもあのシーンが蘇って泣けるもん。あと、ケンと出会ったキットが見せる表情がいいんだよね。前作で犠牲になったマークを重ねて見るようなあの表情にキットがマークに対する想いが上手く出ていた気がする。そのキットの弔いのためにホー一味の元へ向かう、ケン、ホー、ルンが塀から飛び降りるところ、その瞬間流れるテーマ曲で興奮するし、その銃撃戦の最中、ユンファが1対1で殺し屋と対峙する名シーンはいつ観ても格好いいとしか言えん。

また前作から出ているタクシー会社の社長、キンを演じたケネス・ツァンがいいんだよー。どちらかというとホーやケンたちを後ろから助ける感じだけど、この人が脇でいい見せ場を作ってくれていてストーリーにスパイスをつけてくれるんだよなぁ。

一人ひとりに華を持たせてくれて、前作のような衝撃的さはないけど、その代わりガン・アクションも練り上げられて作られているのがよくわかる。やっぱり個人的には泣き場の多いこの作品が好きだわ。

1987年/香港

監督:呉字森(ジョン・ウー)脚本:呉字森(ジョン・ウー)/徐克(ツイ・ハーク

出演:狄龍(ティ・ロン)/周潤發(チョウ・ユンファ)/張國榮レスリー・チャン)/朱寶意(エミリー・チュウ)/簡慧珍(レジーナ・ケント)/關山(クァン・サン)/曾江(ケネス・ツァン)/石天(ディーン・セキ)